今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

真綿で首 5

 

こんな、いつまでも遅々として進展しない

一歩進んで二歩下がる

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おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから


~~ 真綿で首 5 ~~

 

気を取り直し、それから毎日
「クーラーをつけた!?」
という確認の電話をはじめました。

 

七月に入りました。
夏休みはもうすぐです。
これから本格的な夏になります。熱中症が心配でした。

 

こちらに来てホームを探す話も、記憶を定着させようと毎回話をしました。切符も買ってくれと何度も話しました。

 

そこに、お隣さんから電話が入りました。
あっ!
お隣さんに母が、薬を取りに行ってくれないかなんていう、無茶振りをしていたんだった!!

 

ヘルパーさんの話が衝撃すぎて、すっかり忘れて電話していなかったのです。

 

あわてて説明するより先に、切り出されました。
「あのな、りきちゃん。お母さんがそろそろ、おかしいんやわ」
「は、はい」
「記憶が怪しかったりしてな。色々と、そろそろ考えないといけないんやないかと思って電話したんやわ。お母さんを引き取る時期がね、来てるんやないやろうか」
「はい・・・」
「ご近所のYさんも心配して話に来たんよ。りきちゃんに話したほうがいいんやないかって言ってな。お母さんにはりきちゃんしかおらんからね」
「……」

 

ついこの前、夏に引越しをします、と話したばかりなのに…。
その時には、
「さびしくなる」「お母さんは嫌がるんやないやろうか」
と言っていたのに…。
まるで自分が思いついて言い出したことのように、諭されて…。

 

一大決心だったと思いますので、はっきりと伝えていただいたことには感謝の念しかありません。
けれど、こちらもやはり、完全になかったことになっている。
少しだけ母と同じ種類の違和感を感じました。
そういえば、このかたは母よりもお年だった。

 

母だけではないな、と思いました。
皆、どんどん「お年を召して」行っている。
おとなしく話を聞くしかありませんでした。

 

申し訳なさと、恐ろしさ、こんなことは言ってはいけないのですが・・・。
こんなに、年を取ることが身近に迫ってきたことはありませんでした。

 

毎日、一緒に散歩をしてくださっている方々が心配して、お隣さんにわたしに伝えるよう、話してくださったようでした。

 

母のことですから、お隣さんにも、ご近所さんにも、電話ではわからないような細かいこと、こちらに見えない所でもっとたくさんご迷惑をかけていたことでしょう。

 

ただひたすら、謝って、話を聞くことしか出来ませんでした。
そして、
「夏休みに引越し先を見に行くことになっているので、その頃に色々決められると思います」
と繰り返してお返事するのが精一杯でした。

 

薄々、母が無意識下で抵抗していることもわかりました。
わかっていて、そらとぼけるようなことはしない人です。

 

このときです。
はじめて、「認知症」という言葉がはっきり浮かび上がってきました。

 

クーラーも付けずにカーテンを閉め切って座っている母のイメージが、強烈にその言葉を呼び起こしました。

 

 

 

→→  押し問答 1 に続く

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 


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