今日もまた違う一日

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おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

おじの家 2

母は、映画が大好きでした。古きよきハリウッドの映画からはじまって、フランス映画も好きでした。
どうしてそのことを今まで忘れていたのかな、と思います。

 

はてなブログで、ソフィア・ローレンのひまわりのことを書いている方がいらっしゃいました。

 

yuki6725.hatenablog.com
数年前に無料になっていたひまわりをギャオで見たことを懐かしく思い出しました。
素晴らしい映画でした。

 

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おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 

~~ おじの家 2 ~~

 

このおじの家でのことは、強烈な記憶です。
そもそも、母を連れて帰るまでの三日間は、人生でも一二を争う暗い、重い出来事でした。

 

早く帰りたいと思う一心もありましたが、いたたまれない空気の中で
なんとなく、違う目線での視点もありました。

 

「社会的地位の高かった知り合い」の名前を出すという迷惑行為。
(相手だって言及されても困ると思います)

 

母は、そうやって自分を守ろうとしているんだと思いました。
若くして結婚したし、専業主婦だった母はずっと、父一人に頼りきって生きてきました。
兄弟姉妹も多かったし、昔の大家族の中で育ちました。

 

たった一人で暮らしたのは、この私が結婚して土地を離れてからはじめてです。
もう、14年もたっていました。
14年間、慣れない一人暮らしを大丈夫だからと気をはって生きてきて、昔からそうだった去勢を張ることを、空気を読まずに今も続けるぐらいしか母に出来ることはないのかもしれない。
自分をなんとかして強く、偉く見せようとしている。

 

母はおそらく、自分が年を取り衰えておかしくなってきていることも、おばのいやな顔も、わかっている。
悪意や敵意から自分を守ろうとするのに、母はほかにすべを知らないのでした。

 

話し続ける母をよそに、わたしはちょっと離れた場所でおばに話しかけました。
「今とても記憶がもたなくて、昨日話したことも覚えていないの。もうとても一人で暮らせそうもないので、うちに連れて帰るつもり。だけど本人は嫌がっているみたい」

 

おばちゃんは、はじめて聞く話のように
「そうね、そうかね」
と親身になって聞いてくれました。

 

そして、決然と母のほうに向かって行きました。
「!?」
さっきとは別人のように生気にあふれていました。
「姉ちゃん!あんた絶対に娘の言うこと聞かないと駄目よ!もう(関東に)行きなさい!」

 

強い口調で何度も繰り返し、行かないといけない!と頑張って説得しようとしてくれました。

 

(おお、ありがたい…)
と思う間もなく、おばちゃんが言い放ちました。

 

「向こうに行くお金ぐらいあるでしょうが!この人すごい持ってるのよ。なのにあんなにお金をためこんで、ケチなんよ~!」

 

鬼のような形相でした。

 

→→  おじの家 3 に続く

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 


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