今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

お友達からも 4

ちょっと前の話です。近所の公園に咲いていました。

つつじが綺麗な季節です!
鮮やかで、目に痛いぐらいです。 

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しかし、今日はもうしおれかけていました(笑)
暑いです!やっと初夏らしくなってきました。

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おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 

~~ お友達からも 4 ~~

 

 

世の中には、本人にとっては軽い意地悪をあまり抵抗なくやってしまう人がいます。
そういうことでストレス解消しているけど、その方にとってはあくまで日常のエッセンス程度。

受け取る方によっては、多大なストレスだったりします。
さまざまな地域のエピソードが色々と思い出されてきました。

 

しかしこのご近所さんをまじまじと見ていると、もうこの方もかなり年のはずなのにつやつやして美人だなあ!と思いました。
そして、母は絶対に激怒するから言えませんが、どことなく母と同じ属性だぞ?と思いました。


気が強くて、個性的で、美人なのです。
はねっかえりで、「おきゃん」です。

 

母は意地悪とは無縁、どちらかと言えば天然なので、性格の根っこはまるで違います。
けれど、なんとなく母と合わなかったと言われる理由のようなものがわかるような気がしました。

 

この方も母に会いたいとは言いませんでしたし、わたしも挨拶しただけで勧めませんでした。
母とこの方が会うことはおそらく、もう二度ともう会うことはないだろう…。
でも、その方がお互いにとっていいのかもしれない。

 

 

 

家に戻りながら、つくづく考えました。
昔から、「世間知らずのお嬢さん」と言われ続けてきた母です。

 

母は何もかも他人がしてくれるのを待っていたり、させようとしたりする、他力本願なところがありました。
しかしそれも母にとってはある意味、自慢でした。
(だから改まらない!)
働いたことがないから、お金を稼ぐことを知らない。
それは母にとってはお嬢さんを証明するあかしであり、誇りでした。

 

自分が自分を「お嬢さん」と認定しているので、無意識のうちに区分しているひとつ下の階級に属することなど、ぜったいによしとしないのです。
コミュニティにとっては、たぶん、かなり目障りな存在です。

 

「たいしたことないのに自分をたいしたもんだと見せようとする」
そう、喧嘩した方のことについて文句を言っていましたけれども、母がなんとなく見下しているから反発をくうのはあたりまえのこと。
すべて裏返しなのです。

 

そして、働くということで収入を得ることを全く知らない母にとって、年金と通帳は母にとって唯一わかる、いのちづなのはずでした。

 

銀行で転んで通帳をばらまいてしまったシーンはおじちゃんの口から聞くかぎり、かなり惨めなものでした
母には相当なショックだったでしょう。

 

私は今まで父をはじめ、常に誰かによりかかって頼る人を求めてきた母なので、年を取って素が出てきたのだと思っていました。
しかしちょっと考えれば、さすがの母も、お隣さんに通帳を探してくれと言うなんて、今までなら絶対にしないことでした。

 

そしてもう一つ思うのは…。
確かに、すぐ人に頼る本質的な性格が、外見上はたいへん迷惑なことで、一般論として、完全にダメな人でありながらにして・・・。

 

実のところ、母の子孝行でもあったことを後で知ることになりました。
SOSを発信できる、自分本位であるという力が、生きるためにとても重要である、ということを知りました。

 

今なら思います。
みんなもっと、「たすけて!」って言ってもいいんです。
そして、頼られたほうは、キャパオーバーならことわってもいいんです。
意思表示を、もっとしていいんです。
頼るほうも、頼られるほうも。
顔色をうかがって、空気を読んで、読みすぎて、必要以上に無理をすることはないんです。

 

母は、常識を超えて騒いだことで、SOSを出していました。
それがあったから、気付くことが出来たのです。
その当時はいっぱいいっぱいでしたし、今もギリギリであることに変わりないのですが、そう思います。

 

 

 

明日は母を連れ帰らねばなりません。
正念場になるはずです。
オムそばちゃんを早めに寝かせようと、二階に上がりました。

 

→→  幽霊 1 に続く

おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 


認知症の人の心の中はどうなっているのか? (光文社新書) /佐藤眞一 (著)