今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

引っ越しに向けて 2

 

オムレットくんはお料理がいやになったと言いながらも、やっぱりメニューは決めてくれるので助かります。
おばあちゃんのこの騒ぎがあった頃はずっと力みが極限で、いっぱいいっぱいでした。

 

4月早々に中学のPTAを引き受けており、部活の用具の購入も必要でした。
小学校の家庭訪問がありました。
くるみくんが中学生の勉強についていけず成績が落ちており、塾の変更を検討していました。

 

少し落ち着いたように見えてからもなかなか日々を普通に過ごすことが難しいとき、
「そうだ、おばあちゃんのことをネタにしてしまえ!」
と思ってからブログを作りました。

 

こうして思い出しながら書いていることがとても毎日の励みになっています。

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 南天の実が大好きです。

 

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おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 

~~ 引越しに向けて 2 ~~

 

 

えっ!?
びっくりしましたが遅すぎました。
オムそばちゃんは口を尖らせて続けます。

 

「私の部屋、いっぱいになっちゃってるんだけど!おばあちゃんいつまでうちにいるの?」
「お前、そういうこと言わないの!」

 

二の句が告げないで居る私より先に、くるみくんが叱りました。
取ってつけたようにくるみくんのあとをひきとってダメでしょ!というのもわざとらしくて何で言っていいのかとっさにわかりませんでした。

 

予定ではもう引っ越しは決まっているけど、どこまでどう詳しく説明するべきなのか…。
母の前で、「いや、ずっとはいないよ。もうすぐ部屋は空くよ」と言うのは酷な気がしました。

 

顔が真っ赤になっています。
「まーーー!!!失礼な子!!!!何、この子!?こんな失礼なこと言われたのわたしはじめて!」
「だっておもちゃ遊びができないんだもん!」

 

オムそばちゃんは負けていません。
「やめなさい!」
やっと叱ることが出来ました。

 

「ちょっと来なさい」
顔を真っ赤にして怒っているおばあちゃんを置いて、オムそばちゃんを寝室に引っ張っていきました。

 

正座してお説教です。
おばあちゃん、そんな事言われたら出て行けって言われてるみたいじゃない!どんな気持ちになると思う?
一人では暮らせないからこっちに来てるのに!そんな事言われたらおばあちゃんだってショックだよ!

 

多分、子供たちには私が考え込んだり、電話をしたり、薬でてんてこまいになったり、難しい顔をしているのが伝わっていたと思います。
反省もしましたが、全ての家族を気づかって明るく楽しく、ループする話もスルーして接するほどの余裕が私にもありません!

 

やっぱり子供たちも母も、わたしの「生活を立て直さなければ!引越しを急がねば!」という所も感じていたと思います。
それでもやっぱり、「ずっとここにいていいよ、一緒に暮らそうね」とは言えないのです。
早く追い出そうとしてる、と感じていても仕方がない。

 

そりゃあおばあちゃんも「帰る帰る」と言うだろうなあ。
こんなちょっとだけなのに、介護問題は本当に難しいことだと感じました。

 

オムそばちゃんに「人の心とは!!」というお説教と、引越しの説明をみっちりとした後で、母のところに戻って見ました。
まだ顔を真っ赤にして
「許せない、もう許せない!絶対許せない!あんな失礼な!」
と怒っています。

 

ゆっくり声をかけてみました。
「ねえお母さん、自分でもなんとなくいづらいと思ってない?」
「そうよ、その通り!」

 

「オムレットくんや子供たちの邪魔になってるんじゃないかって心配してるんじゃないの?夜に好きなだけ、好きなテレビも見られないでしょ。やりたいようにやれないのがストレスなんだよね。だから早めに施設決めたんだよね。あそこに決めて!って言ったのは、気にしてるからでしょ?」
 

話しているうちに、真っ赤になっていた母が少し落ち着いていきました。
「あんたはよくわかってくれてる。本当にそのとおり、あーあ、早くホームに行きたいわ~!」
「………」

 

でもこの「ホームに行きたい」も、また忘れてしまうんだろうなと思います。
記憶に染み渡っていかないのです。
いや、いかなくはないのですが、すごくスローペースで、10回も20回も繰り返さねばなりません。

 

この時したように、じっくりと考えて「気持ちによりそって何度でもゆっくりと話す」を続けていれば落ち着くのですが…。
そんなにすべてを捨てて、ずっと母につきっきりでただ尽くしていては生活が成り立ちません。

 

どこかで見切りが必要でした。

 

 

 

→→ 引越しに向けて 3 に続く

おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 


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