今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

入居まで 2

 

そういえば、先日書いた、小学校のクラスで買っていたわんちゃんですが…。
その後どうなったかというと、先生がひきとりました。

 

生徒が遊びに行ったりもして「シロ元気だったよ!」と教えてくれたりもしました。
幸せなわんちゃんだったと思いますが、生徒のわたしたちも幸せでした。

 

 

ダッチオーブン調理時や焚火用のグローブ / スノーピーク ファイヤーサイドグローブ

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 

~~ 入居まで 2 ~~

 

 

ついに、入居の日がやってきました。

 

ほぼ無理やりの状態でこの施設に決めたのは、とても所長さんが感じが良かったからでした。

 

私の説明をとてもていねいに聞いていただけましたし、母に最善のことを考えてくださっているな、と思いました。
入居者さんがたも、介護士さんがたもみんな明るくて、挨拶が飛び交っていました。

 

出来るなら、こちらの方に入りたい。

 

暗くて表情がなくて、奇妙な匂いのしたまさに監獄のようだったもう一つの施設は避けたい。
母はやはり、認知症に対応した施設の「よさ」、オープンさや共同生活、共有のトイレなどを、とても苦痛に感じると思います。
(その間に位置する施設は残念ながら空きがありませんでした)

 

所長さんも、「正直まだあちらの施設に入る段階ではないと、そこまで症状が進んではいないと思います」と言ってくださいました。

 

しかし実際に大変なのは介護士さんでしょう。
なるべく施設には行こうと思います。

 

玄関はフリーですが、駅まで距離があります。
歩いて駅まで行けてしまううちとは違って、「バス停を探す」「駅行きのバスに乗る」などなどのハードルもあります。

 

GPSも検討しようと思いましたが、所長さんに「人目はあるので、そこは出る前にとめますから大丈夫です」と言われました。

 

母は、この施設に暮らすことはとりあえず把握できています。
ふとんも運ばないといけないと自分から言っています。

 

 

そこでお昼に、かけぶとんを運びこみました。
「今日からいよいよ入居だね」
と言うと、
「ええっ!?」
母はびっくりします。

 

母は感情が豊かというか、リアクションが大きいところがあります。
身振り手振りを入れた昔話などは、とっても面白いのですが…。
こういう時は…むかつきます!

 

「明日からでしょ!?聞いてない!あんたあたしに無断でそんなの決めたの?」
「…今日からだよ。だからかけ布団を運んだの。お母さん自分で言ってたでしょ」
母は沈黙しました。

 

数分、黙っていましたがそこからずっとブツブツとつぶやいています。
「おかしいわ~。おかしい。明日からだと思ってたのに。わたしの意に添わないことをされてる。おかしい」
何度も何度も繰り返しています。

 

つ…つらい。

 

皆で外食をしました。
オムレットくんは気を使ってあれこれと母にすすめていましたが、食事中もどうにもすべてが気に入らない様子です。
何度も暗い表情で「解せない」という風に首をかしげています。
気になって食事どころではありません。

 

オムレットくんが「新しいおうちですね」と言うと
母は顔をゆがめて皮肉っぽく「監獄?」と言います。

 

これはむかつくより前に、怖い!!!と思いました。

 

 

 

→→ 入居まで 3 に続く

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