今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

騒ぎ 2

わらび餅を買ってきて食べる前に写真を撮ろうと思いました。

 

しかし気がついた時には、もうありませんでした!
つまり、いつの間にか私のおなかのなかに入っていました。
おかしいな…。(おかしくないっ!)

 

www.ikashiya.com

 

こちらのブログにある、青いパッケージのわらび餅です。
私はこれを関東地方に来てから知りました。

 

最初は、美味しいは美味しいけど、ニチャニチャくっついていて食べにくく難しい食べ物だと思っていました。

 

水で一度洗ってから食べるというのを教えてもらって、格段に美味しくなりました!!
大好物です。

 

 

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おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 

~~ 騒ぎ 2 ~~

 

 

「すみません叔父ちゃん、もう電話しないように言っておきますから」

 

言っても無駄か?というと、そうでないところもあるのです。
割と、ガミガミ言ったり説明したりすると、スッとなくなるところもあります。
そこは素直なのです。

 

病院は三日後…。
それまでなんとかもたせようとしている所だと話しました。
認知症の専門医の先生なので、そこで何らかの…(何らかの?)診断してもらえると…(診断が降りたからといって、どうなるのかな?)思うんだけど…」

 

この先がさっぱり見えません。

 

「こっちも半病人か認知かみたいなのを抱えてるんや、どうしたらええんかのう。困ったこっちゃのう」

 

おじは世話好きでそう見られることを好みます。
頼んだことにはようし、と腰を上げますし解決策を見出す人なので、こんな弱った声を聞くのはつらいことでした。

 

「お母さんのことは私がついてるのでどうにでもなるから、電話は迷惑だけど、とにかく帰ってはダメということだけ伝えて欲しいです」
「よしわかった。それは言う。言っちゃるからな」

 

「それからね…こんなお母さんがワーワー迷惑かけちゃってる時にいうのも何なんだけど、おばちゃんのこと、あまり一人でがんばらないでね…」
「でもそれはのう、わしが見ないけんことじゃけ」

 

電話を切りました。

 

認知は出ていないが、服を着せ変えたり、トイレの粗相もあったりして本当に大変のようです。
母は、こうして憎らしいことを言ってみたり、通帳通帳と騒ぎますが、トイレ、着替えは本当にしっかりしています。
外にもガンガンに行きますし、パニックでない時には普通に駅まで行けてしまいます。

 

どっちが大変なんだろう?
どっちも大変だろうな…。

 

 

 

 

その日の夕方に、ホームから連絡がありました。
母が荷物をまとめて帰ろうとしているとの事です。
「今はホームの前で、娘さんが来るまではと止めています」
「すみません、今行きます!」

 

思ったより早くに来た!

 

日曜日でしたのでオムレットくんがいました。
家を飛び出して車を飛ばして駆けつけると、母はもう入り口を出ています。
所長さんと介護士さんが必死で話しながら引き止めていました。

 

「ほら来た。娘さん来ましたよ」
「おかあさん!!!!何やってんの!!!」

 

母は、上から下までしっかり身支度していました。
いつも愛用している、茶色のカートを引っ張っています。
一目で、あのすごい勢いで帰ろうとして走って逃げて行った時のパニック状態になっているとわかりました。

 

「わたしはね、帰る!家に帰ります」
「お母さん、もう引越しもすませしちゃってるんだよ!」
「いい!!!関係ない!!」

 

ホームの入口で押し問答になりました。
母は、通せんぼする私をなんとかしてすり抜けようとします。
こちらも、あの走っていった時の記憶があるのでそう簡単には行かせません。
ぎゅうぎゅう押してくるのでこちらも押し返します。
施設の方たちが見ている前で、相撲のような形になりました。

 

「家がなければ駅に泊まる。タクシーを呼んで行ける所まで行く。神戸に行く」

 

神戸!?
ここで神戸?まだ覚えてた?→壊れたレコード3
混乱した記憶のかけらなのかな?

 

「いったん家に連れて帰る?」
とオムレットくんが言います
「いやだ」
自然と口から出ていました。
「家には連れて帰らない!!!」

 

家族か、施設の迷惑か。
私は家族を優先してしまいました。

 

 

→→ 騒ぎ 3 に続く

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