今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

騒ぎ 3

 「騒ぎ」じゃなくて「大騒ぎ」にすればよかったなな~と思うぐらい、このあたりは大変でした。

 

身内の恥をさらしているようですが
同じような人はきっといる…と思いました。

 

大騒ぎをしたり、怒鳴りあったり、もみあったりして…
家族だから遠慮なくやりあってしまって
止めようがなくて…

 

でも、やっぱり「身内の恥」なので
(家族だとさらけだしてしまいますし)
恥ずかしくて何事もなかったかのように隠してしまう。。。

 

そういう人はたくさん、いるんじゃないかなと思いました。

 

そして、そういう時にどうすればいいのか
どうしたらよかったのか…
これから起きてしまったときに、自分たちならどういう行動をとるか...

 

おもいっきり母とわたしの本当の姿を書きました。

 

 

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おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 

~~ 騒ぎ 3 ~~

 

 

「警察を呼ぶ!警察呼んで!!」

 

母は大声で叫び、力づくで止めている私を押します。
言っていることは支離滅裂です。
でも、ここを出るという意思だけははっきりしています。
出られても行く場所がない!!

 

「お母さん!家はほぼ空だよ!ベッドも運んでしまったし電気も水道も落としてる。生活することはできないよ!」
「戻す!ベッドは送り返す。電気水道なんてもどせばいいんだから」

 

そりゃまあそうです。
母はここまでの騒ぎの中で、もう母には出来っこないと思っている私の心を見透かしているようでした。
痛い所を突いてくるので、こちらもカーッとなります!

 

「送れるもんなら送ってみたら!?自分でやれるならやってみな!!」
「いい。一人はだめっていうなら地元のホームに入る。もうここは断ってください。いられません!」
母は叫びました。
「絶対に戻らない。心底嫌!!」

 

所長さんがそっと近付いてきて、ほかの居住者さんとの会話の中で、何か気に障ることがあったようだと言います。
しかし母は否定しました。

 

「そんなことはない、よくしてくれたし、なかなか居心地もいい所よここは。食事も出るし。けど、私のいる場所は地元なの!!

 

私をにらみつけながら指さしました。
「見てこの顔!私に不親切でああして鬼のような顔でにらむ人の言うことをどうしてきかなならんの?私は自由に今までやってきた、残り少ない人生はあとは自由にやる!

 

言っていることは一見、筋が通っています。
気持ちを考えればもっともだと言いたくなるようなことばかりです。
ですが、「見た感じ」がおかしいと感じました。

 

目が灰色でうつろです。
途中で地元の名前、もっと昔に住んでいた別の市の名前と言い間違えていました。そのときは母も自分で「?…??」となり、迷っていました。
私が生まれるより前に住んでいた場所、若い頃に母が父と過ごしていた場所です。

 

と、そんなところに心が戻ってしまっているのかなと感傷に浸るヒマもありません。

 

母は、勝ち誇ったように言いました。
「あんたはお金をうまくやったと思っているんでしょうが、こちらでちゃんとしましたからね~」
しましたからね~、の所は舌を突き出して憎々しげに、まるで小学生のイヤミです。

 

うう…腹が立つ~!!!

 

もう私もそうとう頭にきていたので、ガンガン叫んでいました。
「頭おかしいんじゃないの?バカじゃないの!?」
とか暴言を吐いていたと思います。
(母に言われたことはよく覚えているのに、自分のことは思い出せないものです…)

 

母は病院が好きだからと
「病院に行ってからにして!」
と叫ぶと
「病院に行くのはいいけど地元で行く!!」
と言い返されました。
「あんたの都合のいい病院には行かない!私が決めて、自分で行く!!」
「決められるわけないでしょ!!!薬も捨てたかなくしちゃって積み上げてるのに!!!」

 

施設は交通量の多い道路に面していて、車もビュンビュン走っています。
(幸い、それほど人通りはありませんでした)
あまり広くないので、車の通った風を感じるぐらいです。

 

母はもみ合いながら、ふらふらっと道路に飛び出そうとする気配を見せました。
あぶないー!!!

 

 

→→ 騒ぎ 4 に続く

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