騒ぎ 4
今日はくるみくんに買い物を頼みました。
「さんまがあったら買ってきて!もしくは何か焼き魚できるやつ」
帰ってきたくるみくん
「さんまあったよ~」
おお、あったんだ!!何尾買ったの?
「二尾」
足りない~~~!!!
なんで二尾だったの?と聞くと…
「おれごときが四匹も買っていいのかどうかためらった」
普段それほどお買い物頼まないので、迷ったみたいです。
たしかに、いきなりさんま四尾買うのは、ベテラン主婦という感じですね!
~~ 騒ぎ 4 ~~
「危ないでしょー!!!」
力いっぱい腕をつかんで引き戻しました。
母の様子がおかしいです。
おかしくないわけないのですが、いつもにもまして変です。
目つきがどんよりとしてきょろきょろ視点も定まらず、口臭がきついです。
帰る以外の提案はすべて拒否をします。
話をそらす会話にもいっさい乗りません。
にわか仕込みの知識で
「好きなだけ話に付き合ってあげる」
「そのあたりを歩きながら一回りしてあげる」
とても、出来ませんでした。
介護士さんが
「これは今日一日、ホテルにでも泊まってもらったらどうですか?」
と言ってくれたのですが、私がゆずりませんでした。
ホテルに泊まるくらいなら、うちに連れて帰るでしょう。
今日は日曜日!!
明日はオムレットくんも私も仕事です。
この夏中、ずっと母の相手をしてきました。
どこかで、一区切りつけなきゃいけない。
ここがその区切りに入るか、入らないかの境だ、という気がしていました。
(これが毎日のこととなるのならば、また施設を変えなければならないでしょうが、完全に近視眼的になっていて、まったく思い浮かびません)
押し負けるものか!!
通せんぼをして行かせないようにしました。
もみ合いになった際に、母がちょっとかがんだかと思うと、腕に痛みが走りました。
噛まれました!!
かっとしてパチンと頬を平手打ちしてしまいました。
もみあっているうちに、背後で、オムレットくんと所長さんが並んで仲良く話しているのが見えました。
なんでー!?なんで笑顔!?
こっちはこんな必死なのに!!
「警察!警察ー!!」
と母が叫ぶと、オムレットくんが
「おかあさん、そこに警察きてますよ」
と声をかけてました。
見てみると、確かにパトカーが止まっています!
ええっ!?
ちょっとびっくりしましたが、全くこっちを見もせずに止まった家の人とちょっと話をしてすぐに去ってしまいました。
オムレットくんは母の興味を引き、気をそらせようとしてくれたようでしたが、母はあたまから完全に無視してました。
途中で、二人ともはぁはぁしてきました。
「あんたの家なら帰る」
母が妥協点を見せました。
「絶対に嫌!!」
私は拒否をしました。
→→ 騒ぎ 5 に続く