不安 3
この時期は、家で焼き芋をするのが大好きです。
「さつまいもを濡れた新聞紙で包み、アルミをゆるくまいて、230度1時間。余熱の途中で入れ、切れてからも放置する」
うちに書き留めてあるレシピです。
検索したりしながら、何度かやってみて、うまくいった方法です。
でも…太ってしまいます!!!
これは仕方ないのか…。
~~ 不安 3 ~~
「えっ?でも商業施設かもしれないよ?確かにビルっぽいけど、そういうおうちかもしれないし」
「いや、あれはグループホームなんじゃないかな」
私はとりあえず、会社帰りにその建物の詳細が何か書いてないか、周囲をめぐってみました。
一、二度めぐっても、まだなかなか詳細がわからなかったのですが、ある日ついに標識が出ました!
「ほんとだ!!グループホームだー!!!」
オムレットくんにさっそく伝えました。
「グループホームだったよ!すごい、どうしてわかったの?」
オムレットくんによるとこうでした。
・そもそものつくりがとても今いるグループホームに似ていた。マンションにしては階数がない。ベランダがない。
・基本的に出る入口が少なく、入った人を出さないつくりになっている。
・窓が高い位置にある。あの位置でマンション・アパートか商業施設なら、もっと採光を考えるはず。それが小さくて高い場所にあるということは、飛び降りるのを防いでいるのではないか…。
「ほー、なるほど…」
「あそこ、もう少し早くに出来てたら近かったのにね…」
おばあちゃんの引っ越しは、お互いいやな思い出に直結しているので、そのあとはもごもご言って話は終了してしまいまいた。
でも、確かにこの位置は魅力です!
何しろ、車を出さなくてもいいのです。
そして、おばあちゃんのよごれが気になったなら、私がこっそり持ち帰って洗濯すればいいし、つめが気になれば自分で切りにきてあげればいいのです。
まだ入って三か月程度…。
それでこんなに不安になるようでは、引っ越した方がいいのではないか。
そう思いました。
建物完成を見計らって話に行きます。
(様子じたいは、やはりどこも同じだと感じました)
部屋を仮予約して、意気揚々と家に戻ってきました。
そして、その話をオムレットくんと子供たちに話しました。
すると…。
「どうして!?いや!絶対いや!!」
「オムそばちゃん…。いやいや、そんな事言わないで。あなたのおばあちゃんなんだよ」
「おばあちゃん、あの窓を突き破ってこっちに出てきそうなんだもん!!」
「そんなことないって…鍵があるし…。」
オムレットくん、難しい顔をしています。
「今のところを変わってまであそこにするメリットってあるかな!?不安になってるのはわかるけど、どこも同じようなものなんじゃないかな!?それに、部屋の採寸しても、また同じように本棚入れてあげるとかいうわけにはいかないんじゃないかな!?それで大丈夫なのかな!!??」
立て板に水みたいにぺらぺらとしゃべっています。
声がだんだん高くなって大きくなってきてます。
大反対で、怒ってるんだとすぐわかりました。
「くるみくん…」
くるみくんは、真面目な顔をしてずっと黙ってましたが、ひとこと言いました。
「動かさない方がいいと思う」
まさかの家族全員、大反対です。
「えええ~~~」
ど、どうしよう…。
→→ 不安 4 に続く