くるみにとりつかれたオムレットくん
オムレットくんが帰ってきたので、おばあちゃんを泊まりの旅行に連れて行くのはちょっと無理かもしれないと言うと、今度は
「うにってダメかな?」
と言いました。
「ウニってあのウニ」
そういえば、母はウニが大好物でした。
私は、施設の人に
「何かお母さまが好きだった食べ物、ありませんか?」
と聞かれて、頭が真っ白になって全然思い出せなかったのですけど、覚えていてくれたんだな。
ちなみに、私もオムレットくんも、ウニは苦手なので、家でもお寿司屋さんでもまったくご縁がありません…。
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「コレステロール高そうだね」
「そこがいいんじゃない。栄養になるんだよ 」
オムレットくんが、おばあちゃんのことを考えていてくれたというのがありがたかったです。
しかしオムレットくん、相変わらず何かに取り付かれています。
落ちている実をとにかく拾いたがります!
この前、小田原城のお堀端で、すごい数の銀杏が落ちているのを見てから、銀杏も狙っています。
小田原城に落ちていたぎんなんです。
「どこで銀杏拾おうか」
「におうから!本当にやめて」
父が銀杏を拾ってきたとき、すごいにおいでした。しばらく家の中が匂っていました。
「銀杏、匂いをどうにかするには土に埋めろって書いてる。くるみも本当はしばらく埋めておくらしい」
川沿い埋めたら、生えて来るんじゃないかな?
採るだけ採って埋めるとは、これは…りすだ!
オムレットくん、りすと思考回路が似てきました。
(もしかしたらたぬきも埋めるのかも)
何かに書いてましたが、動物たちが埋めたものの中で、忘れてしまった実が土の中で芽吹くとか。
きっと野生動物は本能的に知っているんでしょうね。
「でもきっと、これは山だからだろう。こっちは海沿いだから、砂利で踏んで洗える。それが出来ないからなんだろうな…」
ブツブツ、言いながら、ついにまた、川沿いに出かけていき、連れ出されてしまいました!
くるみのある場所は、なぜだかすごく野いばらが生えています。
服がいばらや蔦に巻かれて大変なことになりました。
が、しかし、やっぱり夢中になりました。
くるみを拾うのはすごく楽しいです。
まだコロナよりも前に、あわや洪水かと心配するほど大変だった台風のことを思い出しました。
このあたりは増水して、川原のものは何もかも水が持ってしまい、ボートでさえ全て根こそぎ流されてしまいました。
草木もほとんどなかったのですが、このくるみの木たちだけは、しっかり残っていたのです。
葉は落ちてほぼ裸同然になってましたが…。
あのとき、オムレットくんが「くるみは残ってる!」と言っていたことを思い出しました。
増水しきった川に、のんきに鳥がすわってプカプカしてました。
「川鵜だよ」
とオムレットくんが言ってました。
「大丈夫なのかな!?」
「全然平気でしょ」
あの時の増水で上流から流されてきた草が、まだあちこちに茶色くなって残っています。
駐車場の砂利もすべて流されて、どろどろになっていました。
くるみをひとしきり採った後で、オムレットくん、妙なことを言い出しました。
「枝を拾うよ」
どうやら、焚き火(バーベキューではないです)したいらしいのです。
確かに、打ち上げられた枝は、かなり摩耗していたり、よく乾いてぱらぱらになってるので焚き火にはよさそうです。
枝を拾いながら、流れ着いたらしき小さなコンテナりんごの箱みたいなのが、ひっくり返されて置いてありました。
何かすごくちょうどよく椅子みたいになっています。
「ここは釣り師が座るのかな」
「それはぼくの椅子だよ」
あんたかい!
オムレットくんが撮った小田原城です。なんだかそりかえってえらそうです。
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