少し若返った気持ち
帰りぎわに、「お嫁さん側」のおばたちが私を挟んで、ちやほやしてくれました。
本家のこわいあねさまの娘なので、昔からわりとちやほやされていました。みな、優しかったです。
今回は懐かしさもあり、特に親しみがこもっていました。
母の様子もそうですが、母の実の弟さんたちの介護で大変なおばたちです。
もう、本当に介護が大変なんだという気持ちはよくわかる!
という共同体的ななにかで盛り上がりました。
そのとき、
「こんな遠くから来てしまって、本当に良かったのか...。(本家側のおばに)マスクは二枚重ねて来てね!と言われちゃいました」
という話をしたときに、このお嫁さん側であるおばたちが低い声で
「まあなんてこと」
「息出来ないし」
「苦しくて酸欠になるし」
「二重マスクなんてウィルスには意味ないし」
と、一斉にディスりはじめたので笑ってしまいました。
(ひとりは看護士さんです)
そのとき、決して、その二重マスクが嫌だったと訴えたくて言ったわけではないのですが、やっぱり長年の積もり積もった色々があったのかもしれないなあと思いました。
自慢話も、かなり爆発していたので、ちょっとウンザリだったのかもしれません。
昔、母が、自慢話するな!とよく怒っていたのも、おばたちの顔色を見て、自分が言わなければ!と思っていたのかもしれません。
色々な事情があり、それぞれの人の思いがあったのだろうと、親戚ひとりひとり、それぞれの歴史を感じました。
母が話してくれたあれこれに、それぞれ根拠があったのも感じました。
嫁系のおばたちも、たぶん、偉そうな女王様である母のことを腹立たしく感じならも、どこかで少しだけ認めていてくれている部分もあったような気がします。
長男のお嫁さんだったおばなんて、祖母の介護のときにどれだけ大変だったでしょう、と今なら思います。
しかも他人なのに。
穏やかではありますが、かなり老化が進んでいそうな母の弟さん。
その面倒を見ているお嫁さんのおばちゃんが、
「も~私は、家では鬼になってますから」
といって笑う、そのかたにも、
「どうか、どうか、ご自分を一番大切に」
そのことしか言えませんでした。
* * *
別れてからチェックインして、少しだけ懐かしい郷里の街を歩きました。
少し、気持ちが子供になっています。
ちょっと若返った気分で歩きました。
ホテルは、オムレットくんがかなり便のよい、温泉つきのをとっていてくれました。
(じゃらんです)
帰ったらオムレットくんに
「満喫してるじゃないか~!!」
「自分も旅行に行きたいいいいい!!」
なんて言われましたが、残念ながら、このあとすぐに、オリンピックが始まりました。
結果はごらんのとおりです。
コロナのものすごい蔓延です。
オムレットくん、おとなしくなってしまいました。
どうやら、あれほど私の背中を押した理由は…。
自分がどこか旅行に行きたかったかららしいのです!!
残念ながら、これはまずは、ワクチンです。
私にもまだ、退職前のワァワァした職場での騒ぎが残っていました。