説得 2
お出かけ先で一日、釣りに出かけていたオムレットくん
黒メバルを釣ってきました!!
得意のアクアパッツァをしたいようです。
うまくできるといいのですが。
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~~ 説得 2 ~~
二月から七月までのこれまでの経緯と、関東でホームを探したいと言っていたのに記憶が消えている事を、また最初から説明しました。
すると、母は心底びっくりした顔をしています。
「そりゃおかしい。そんな事になってるのなら、もうあんたのとこに行く。ホームを探してね」
キャパオーバーになってしまうかもしれない。
また忘れてしまうかもしれない。
でも、ここしかない。
「一度関東に行ってしまうと、そうそう戻ることはできないでしょ。入居や入院とか、まとまったお金が必要になるよね。行く前に、郵便局の定期預金を解約しておかないといけないと思うけど、大丈夫?」
「そりゃそうやね。その通り。うん。わかった。解約しなけりゃならんね。しよう」
母ははっきり答えました。
そして、
「そんな事になってるのならあんた、早くはっきり言ってくれんと困るわ」
と言います。
ツッコミどころはともかく、こうしているとおかしい事はおかしいのですが、はっきりしている時は本当にはっきりしています。
きちんと物事の区別もつき、口調もしっかりしている。
だが、たまにふっと記憶が途切れるように「しっかり」が途切れる。
そしてぼやけた闇に落ちていくのでした。
まだらぼけ…という言葉でくくってしまうと、つかみ取れません。
スイッチが入ったり、切れたりする感覚です。
母は一階にベッドをおろしていてリビングの隣の部屋で寝ます。
私とオムそばちゃんは、もともと寝室だった二階に上がりました。
本当は近くに布団を敷いた方が良いのでしょうが、距離を置きたい気持ちかありました。
体力を残しておきたい。
そのために、冷たいかもしれないが自分優先にしようと思いました。
まったく位置の変わっていない置き去りにされてほこりをかぶった雑誌が、二階用の小さなテレビの横に置いてあります。
調度品も、家具も、置き去りにされて長いです、と言いたげな雰囲気があり、懐かしさがなくてたまるでよその家のようです。どうしちゃったのかなあ、と思いました。
懐かしさを感じるのは、生きて意思のはっきりしている母という、所有者がいてこそのものだったのかな?
私のものだったものも、既にわたしのもののような気がしません。
これが時間の流れっていうものなのかな?
オムそばちゃんに昔こうだった、ああだったと話をすることで気持ちを紛らわせながら、夜を過ごしました。
(でもこの感覚は、家を手離すときに助かりました)
二日目です。
金曜日の夜に実家につき、土曜日にはお掃除とおじの家、一晩あけて日曜日になりました。
→→ 説得 3 に続く
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