今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

逃走劇 1

 

タピオカが大流行です。
ぷにぷにの食感が美味しいので私も大好きですが、とにかく高い!!

 

家ではストレート派なので、冷たいミルクティーはあまり作りません。
午後の紅茶のミルクティーに家で茹でたタピオカを注ぐというのを見て
「なるほど~!」
さっそくタピオカを買いに行きました。

 

カルディ、売り切れ!
紀伊国屋、少なくて高い!

 

午後の紅茶を買うまえに挫折しそうです…。
こういう時に意外とすごく前に買っておいたタピオカの袋が一つぐらい出てくるのではないだろうか~。
一縷の望みを託して乾物の棚の中をかき回したところ、出てきたのは揚げ玉が二袋でした。

 

あるのにオムレット君が買ってきたのです!
あるのに!(二回目)

 

タピオカ用アルミストロー クール&シェイクストロー 繰り返し使えて 環境にやさしいストロー 熱伝導の良いアルミ製

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 

~~ 逃走劇 1 ~~

 

 
今、思い返してみると、くるみくんが教えてくれて飛び起きたとき、まっさきにやったのはベランダに出て下を見てみることでした。

玄関からすごいスピードで歩いていく母の姿が確かに見えました。
迷いなく、駅の方向に向かっています。

 

「お母さん!!!」
人通りがありましたが、かなりの大声でベランダから叫びました。
(うちはマンションのわりと下階です)
が、母は声を聞いた途端に足を早めてすぐに視界から消えました。

 

要支援になって障害者手帳もついてから、人一倍転ばないことを気をつけている母だったはず。
その速さはとても股関節を両方手術した人とは思えないスピードでした。

 

急いで玄関を出ながらくるみくんに聞きました。
「くるみくん、出て行くのって見たの?」
「間に合わない間に合わないって繰り返してて、突然バーッと走り出した。止めるひまもなかった」
「荷物も持ってないんだよ?どうするつもりなんだろう!」

 

ガラガラを引きずっているので、あまりスピードが出ません。
カーブした道ですが、見渡せる所まで行っても母の姿は影も形もありません。
「くるみくん、先に行ってくれる?携帯持ってるよね、走って駅まで行ってみて!駅で切符を買うんだと思うから」

 

切符は私が持っています。
熱海から新幹線に乗る事になっていました。
時間が合わず、ちょうど良いのがそこしかなかったのです。

 

くるみくんが走って戻ってきました。
「だめ。全然いない。どこにも見つからなかった」
「そっかありがとう」
息を切らせながらくるみくんは「ごめん」となぜか謝りました。
「謝ることなんかないよ。くるみは何も悪くない。探しに行くけどちょっと一緒に来てくれる?」
「どうすんの?」

 

まず駅で駅員さんを捕まえました。
事情を話して、「小田原駅の新幹線口に電話をして止めてもらえませんか?」と話しました。
母は普段、小田原乗り換えで新幹線に乗っていましたから、小田原に向かったのではないかと推察しました。

 

今回は熱海というのは話したのですが、きっと覚えていないでしょう。
「どんな格好ですか?」
「年齢は84歳…えーと上は赤を着ていました。赤です。真っ赤。黒のパンツスーツっぽい格好」

 

もうこちらの頭もパニックなのでしどろもどろでうまく説明できません。
母の姿を思い浮かべようとすると頭が真っ白になりました。
私の声を聞くなりすごい速さで逃げていった後姿だけが鮮明でした。
そこを手がかりに懸命に思い出そうとしました。

 

「斜めがけカバン…茶色っぽい赤…、髪はパーマかけてます、白髪染めしてるのであまり年寄りっぽくないです」
一生懸命しぼりだしながら、ああ、これが徘徊で迷子になってしまうお年寄りを探すという状況なんだなあ、とぼんやり思いました。

 

今まで人事のように、大変だな~と聞いていた広報の呼び出しアナウンスです。
自分のことになると、まるで現実感がありませんでした。

 

 

 

→→ 逃走劇 2 に続く

おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 


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