お別れ 4
数日前に大騒ぎをした靴下がっ…!!!
あれほど探したのになかった靴下が、洗濯物の中から出てきました!!!
ちょっとひねって裏側を見せてありますが、滑り止めのゴムが三本、ついています。変わっているのでよく覚えていました。
良かった良かった。
(あの大騒ぎは一体何だったんだろう…)
猫雑貨 醤油を入れると猫の姿が浮かび上がるかわいい小皿 6種類の個性的なネコ柄がかわいい豆皿 取り皿 醤油を注ぐとかわいいしぐさのネコが現れます。
~~ お別れ 4 ~~
どうしてぬいぐるみ一つにこれほど大騒ぎをしたのか…。
確かに、とても大事にしているものではありました。
色々といい思い出のあるぬいぐるみでした。
飼っていたダックスフントが亡くなった時はショックのあまり次の動物を飼うことがどうしても出来ずにいました。
そんな時に偶然見つけたのですが(独身時代の夜の飲み歩きのときに…)表情がひょうきんで本当に生きている何かペットがそこにいるような気がしていて、いい年をしてとても可愛がっていました。
結婚した時は、私の一部分を置いて行くようなつもりでずっと実家に置いてありました。
一人になってしまうおばあちゃんをよろしくね、と思っていました。
心が残っているのがわかったのかな…。
もう、やっぱり置いて行くしかないのか…。
誰かに拾われているといいんだけどな…。
その時、思い出しました。
「そうだ、オムそばちゃん、クラブを出てきた時に忘れないでねと声をかけて、確かに持ってたよ」
しっぽが腕の間からはみ出て揺れていました。
最後にもう一度、スタバの座っていた席に戻りました。
「ああっ!!あったーーー!!!!!」
執念!!
見つけ出しました!!
椅子の下の、少し影になった見えにくいに転がっていました。
「すごいママーー!よく見つけたね!!!」
オムそばちゃんが大興奮です。
店員さんにもまだ拾われていなかったのです。
「この子も行きたくないから嫌で隠れてたのかもね」
ほっとして、そんな冗談を言う余裕も出てきました。
ぬいぐるみはオムそばちゃんのリュックに頭だけ出して入れてもらいました。
この騒ぎのおかげで、母も何が何やらわからず連れ回されて気が紛れていたようでした。
電車に乗っても母は何度も何度も繰り返し、
「だまされた。裏切られた。ねたまれている。皆が追い出そうとしている」
と繰り返しています。
病的な様子でした。
あらゆる知り合いのことを、恨みが深いと繰り返し言っています。
気味が悪くて仕方がありませんでした。
夕暮れ症候群というらしいですが、夕方が迫ったからなのだろうか?
でも錯乱していたのは、カンカン照りのお昼だったし…。
岡山あたりで、ふっと様子が変わりました。
通り過ぎたときに駅名標を見たので、はっきり覚えています。
穏やかになり、ホームを決める話などします。
話は戻りますし、繰り返し同じことを何度も言うし定着はしないのですが、前向きな気持ちになっているのが見て取れました。
→→ 帰宅 1 に続く