今日もまた違う一日

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おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

昔話 大恋愛 2

 

12歳で見初めて15、6そこそこの女の子の親に結婚を申し込みに来る…。

 

今の世の中なら、ロリコンじゃないかー!!
と言われてしまいそうな話なのですが…。

 

ロリコンていうのは幼女のみを限定的に好む人のことを言うのではないでしょうか。
真面目に語るのもちょっとどうなんだろうという感じなのですが…。
大きくなったらもう興味がなくなるというか…。

 

 

 

その先生は、高校を卒業したら迎えに来るので、その時になったら結婚させて欲しい、と言ったのだそうです。
そして、自分が費用を出すので母を大学にも行かせたいと言ってくれたのです。

 

これは母も感動して胸が熱くなってたみたいで、
「そうとまで言ってくれたんよ!!」
と何度も繰り返して強調していました。

 

母は6人も兄弟姉妹がいましたので、おじいちゃんに、女を大学にやる余裕はない!と言われていました。
これを母は、相当にいつまでも恨んでいました。

 

昔はひどい話だね!!と一緒になって怒っていたのですが、自分がこうして子供を育てる立場になってからは…
6人は本当にむり。
 
と思います。

 

S先生は母に待っていて欲しいと言ったそうです。

 

大恋愛だった!
あんなに愛してくれた人はいない。
りっぱな人にあれほど愛された!

 

と母はよく話してくれました。
(父がいるのもまるでかまわずに話していました…)

 

 

 

高校生を卒業するとき、母をS先生が迎えに来ました。
母の父、わたしのおじいちゃんは
「おまえもう、嫁に行け」
と言ったそうです。

 

「それでどうしたの?」
と私が聞くと、母は、

「わたしね、ふん、て返事をしたんやけど…そのままぷいっと背中を向けて遊びに行っちゃった」

「ええええ。なんでー!?」

 

「とぼとぼ帰っていく姿だけを見た。その先生の後姿…。忘れられないわ。いまだに覚えてる」 
「どうして断るの?普通断らないでしょ?大恋愛だったんでしょ」

 

私はそんなにいつまでも忘れられないのに、結婚しなかった理由がわかりませんでした。

 

その頃はよくわかってないので、もしそうだったら私は生まれていないかもしれない、ということはまったく頭にありませんでした。
その先生と結婚していても生まれたのは私、ぐらいに思っていました。

 

 

 

 

 

→→ 昔話 大恋愛 2 に続く

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