奇妙な事件 4
今日はオムそばちゃんの遠足でした。
バスの中から何とお兄ちゃんを見つけて、手を振ったそうです。
くるみくんは見ないように知らないふりをしていたようなのですが、バス中のすべての子供たちがくるみくんに注目しているので、周囲のくるみくんの友人たちも
「???」
という感じでくるみ君に注目したようです。
最終的にくるみくんがちょっと手を挙げて合図をすると、小学生のみんながどっと笑ったらしくて…。
面白そうだな、見たかったな~!
と思いました。
~~ 奇妙な事件 4 ~~
私は、その場で携帯の電源を落としてしまいました。
しばらくぽかんとしていました。
母の顔を見ると、顔をしかめています。
「〇ちゃんからじゃろ?」
「うん…。そう…そうだったよ…?」
「またお金の話よ。どうしてそんなお金があるか私に!ばかやなあ」
びっくり仰天で頭が本当に真っ白になっていました。
私はよく母と声が似ていると言われて、電話で出ると知らずに話し続けていることもよくあります。
病院から出て、落ち着かない気持ちのまままず電源を入れて、これまでの着信を確認しました。
頻繁に、〇さんから電話がかかっています。
そして、母が騒いだ日にも確かにかかっていました。
これはまさかのまさか…。
母の言うことが正しかったのかもしれない。
「どうしてもいる」のが何なのか、そこまでちゃんと話をしているわけではないのですが、その時ははっきりとわかった!と思っていました。
あのとき、施設の人も私も、また母の被害妄想が出たのだと思い込んでいました。
ですが、母は本当のことを言っていたんだ。
なんだか足が宙に浮いているようでした。
その電話番号はブロックをして、電話帳からも消しました。
(次にかかった時に判別出来ないので、消す前に電話番号だけは一応メモっておきます)
精神科の先生が言っていたことを思い出しました。
「電話は禁止です。持たせないで下さい」
「そうなんですか?」
「混乱してしまいますし、トラブルのもとになりますので」
その時は、トラブルを起こすのは母なのだろうと思っていました。
以前言っていた「カメラを取られた」「財産を狙っている」のようなものが、他のひとを傷つけてしまうからなのだろう…と。
薬を飲み始めてから、攻撃的な所はずいぶん影をひそめていましたし、母のお友達はみんなおだやかな方ばかりでしたので、何もないと思っていました。
まさかこんなことがあるなんて…。
今日は朝からとんでもない日だ。
オムレットくんは転職、母は風邪に加えてあやしい電話。
とりあえず母にゆっくり話しました。
「びっくりだわ。お母さんの言うこと本当だったんだね。驚いた。かけてきそうなことがなくはない…人だけど、いざこうなると本当にびっくり」
母は
「そうでしょう?そうなんよ」
と何度も頷きます。
不思議なことではありますが、そこでの連帯感がなかなかよかったのです。
久しぶりに母と心がぴったり通じ合ったような気がしました。
母はなんとなく気分よく施設に帰りました。
風邪もあまり大したことはなかったです。
こちらはいろいろなショックが重なってげっそりです。
→→ 一難去ってまた一難 1 に続く