キャンプ４ グッタリ
テント、暑いなあ…。
大丈夫かな。
虫よけを撒き、大きく扉を開きました。仕方ありません。
これ、眠れるかなあ。
しかし、オムそばちゃんはともかく、くるみくんが予想外に楽しそうにしています。
高校生になって、もう自分は自分、とぷいっとしていたのが、つかの間子供に帰ったのでしょうか。
しかし暑いです。湿気がすごいのです。これは仕方がありません。
雨が降ったのですから。
幸いにも、まだ蚊がそれほどいないのが救いでした。
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かまどの始末に戻ると、ねこが増えています！！
「えっ！？こんなにいたの？」
あちこちをうろついて、しかも夜なので目が光っています。
どのねこもいかにも野良です。
するどい目つきに、油断ない動き。ハンターな感じです。
オムそばちゃんが声をひそめて言います。
「あのねさっき、となりのひとのふくろから、なまのおにくを引きずり出してたよ」
「ええ～！！」
どろぼうねこだったのか。
それであんなに警戒心が強かったのです。
「道理で…、あれは悪いことしてるのわかってる顔だったわ。そりゃ逃げるわ」
よく見ると、あちこちに張り紙しています。
「ねこに注意」
これは、テントにいる間が心配です。
確実にやられます。
食材はもう片付けていましたが、ごみを念入りにもう一度きちんとまとめて隠し、ダッチオーブンで重しをしました。
おとなりも気付いたらしく（そりゃそうだ）、すぐに綺麗に始末していました。
夜は寒暖の差が激しいです。
今度は涼しくなってきました。
オムレットくんがうなっています。
「薬...薬持ってる？」
「あるよ！ロキソニン飲む？」
「疲れたみたい...バファリン飲んだんだけどきかなくて...」
普段、私がバファリン飲んでもきかなくて、ロキソニン飲もうとすると怒るオムレットくんです。（確かによくない飲み方です）
よほど疲れたのでしょう...。
テントがいいなんて、無理を言ってしまったかなあ。
（自分は疲れはしましたが、割と元気で楽しく、ピンピンしていました）
朝は元気の残っているオムそばちゃんが火をおこしてくれました。
薬もきいたようで、オムレットくんも元気になってました。
火おこしは、お兄ちゃんのをよく見ているので、オムそばちゃんの方がうまいです。
下の子はこういう所があります。
昨夜は、鶏肉のローストを食べたあとのなべにさらにトマト缶を入れて無水カレーにしていました。それを温めて食べます。
オムレットくんが買ってきていた、こてっちゃんをあたためなおしたのも、美味しかったです。
このこてっちゃんは、オムレットくんが
「キャンプで食べたからではなく、この商品が美味しいのかもしれない！」
と言って、もう一度買って自宅のフライパンで焼いてましたが、やはり全然違いました。
炭火だとどうしてこんなに美味しいのか…。
不思議です。
テントを畳むのにものすごくてこずりました。
それこそ、最後の体力を使い果たし、へとへとになってしまいました。
...。
とりあえず、こんな感じの「慣れてない無理したキャンプ」は終わりました。
思ったより写真は撮れませんでしたし、迷いましたが来て良かったと思いました。
大雨にコロナにと、予想外のことが続きますが、こんな時間も必要かもしれません。
しかし、終わってからのキャンプというものは、なかなか…あとに引きずります。
みんなどこもかしこもべとべとしていますし、服も自分も、洗うのが大変です。
さらに、その時にはまったく気付かなかったのですが、みんな、すごくたくさん虫に噛まれていました。
どうしてか、次の日になって気付きます。
「かゆい！かゆい！」
ヤブの虫は蚊だけでなく、どんな虫も噛まれると強力です。
そうだよ、キャンプってこういうものだよな、と思いました。
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