川の増水 1
オムレットくんが、午後に、今度こそちょびっとだけ焚き火をしたいと言います。
あの、場所を確認した所に行ってみたくて仕方ないのです。
しかしこの日は台風の影響で、空の気配がいかにも怪しい時でした。
「いや~…雨降るんじゃないの?」
「雨雲レーダーで確認したから大丈夫!!ちょびっとだけ!!お湯を沸かしてラーメン食べてそれで帰る!すぐだから!」
仕方ありません。
まあ、私も焚き火は好きだしやってみたいので、ついていきました。
アウトドアケトル キャンピングケトル SOLA(ソラ) PP-06(KKS-793630)/キャンプ やかん/
川沿いの道を走っていると
「だめだー!」
とオムレットくんが言います。というか叫びます。
(またか…)
「ど…どうしたの?」
「川を見て。色が変わってる。さっきまであんなにおだやかで澄んでたのに」
見ると、上流からみるみる、茶色くにごった激しい流れが押し寄せて来ています。
「ほんとだー!!」
うわー…。
こんなに変わるものなんだ…。
まだ下流には澄んだ穏やかな流れが残っているのですが、上流からどんどん茶色い激しい水が流れてきて、のみこんでいく感じです。
こんなにはっきりと変わっていくのを見たのははじめてで、びっくりしました。
「そうか、上流で雨が降ったんだ」
「これだから川は怖い。あっという間に飲み込まれてしまう。こっちが降ってなくても、上流で降るとあっという間だからね。これで溺れたりするニュースが出たりするんだよ」
オムレットくん、こんな天気に焚き火とか言い出したのは自分なのを忘れたような顔をしてしゃべってます。
こういうの、くるみくんやオムそばちゃんに見せておきたかったなあ…。
逆に川に連れて行くのは、たまにはしておいた方がいいなと思いました。
こういう、川の恐ろしいことなど、親の会話やこの水を見たりすることで学ぶのになあ。
それでなくとも、あまり自然に触れる生活ではありません。
とりあえず、雨ながらも、グーグルアースで確認した入り口だけ見て帰りました。
そこには大きく「キャンプの際にはごみを持ち帰りましょう」と市の看板があったので、どうやら禁止されてはいないようです。
オムレットくん、これを確認してとりあえずご機嫌になりました。
そして、
「さっきの茶色い水がどのあたりまで行ってるか確認しよう!!」
と言います。
えええ~。
でも、ちょっと興味があるので下流に回りこみました。
「こういう所でカメラを回すべきなんだよ!!」
その日は一応、カメラを持ってきていたので、三脚を設置してタイムラプスを回しました。
もう本当に、どこに出すわけでもなく、単なる自分の自己満足です!
カメラは練習、練習の毎日です。
すると、カメラをまわしている川の中に、おじいちゃんとお父さんと小さな男の子、三人連れがうろうろ歩いています。
「あれ、危なくないかな?」
オムレットくんも車を出て見てました。
「おじいちゃんは網を持ってるし、あっちの橋の下に釣り道具を置いてるね。釣りに来たんだろうね」
えっ大丈夫なのかな?
声かけるには遠い距離です。
だんだん水が増えてきました。
こちらはもう、気が気ではありません。
じゃぶじゃぶしながら、三人は一度下流に行って視界から消えました。
いなくなってしまった…。
カメラはまだ回ってます。
川は少しずつ少しずつ水かさが増えているように見えますが、さっきほどものすごい茶色ではありません。
大丈夫かな、でももう見えなくなってしまったし…という所で2~3分して、三人組が戻ってきました~!!
やっぱり川をじゃぶじゃぶしています。
岸に上がらないの?早く上がって~。
「あそこじゃ、岸に上がれないんだ」
とオムレットくんが言いました。
「水が増えたのには気付いたらしい。荷物を取りに行こうとしてる」
じゃぶじゃぶしながら、三人とも橋の下にあった荷物を取りに行こうとしていますが、だいぶ水かさが増しています。
水は増えているし、子どもはまだ低学年のように見えます。
さっきまでは三人、おのおの離れていましたが、今はおじいちゃんとお父さんで、子どもを間にはさんでいます。
これはたしか、伊豆で撮ったものです。遠くてうまく撮れませんでしたが、 何の鳥なんだろう。
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