怒涛の責め立て
ここまで私がこの職場で続けていた理由のひとつに、こういう休暇について、とてもゆるい職場というのがありました。
朝電話一本かけて、子どもが具合悪いですといえば、ああわかったで終わりです。
それと、基本、わたしの休暇は「有給」ではなく、「欠勤」にすぎないので、人事にあまり影響がないというのもあります。
(有給を取ってしまうと、完全に扶養オーバーになってしまうというアレです)
このありえないほどのユルさのおかげで、私はくるみくんも、オムそばちゃんも、働きながら産んで育てることができたのです。
その点では本当に感謝しています。
「子供が居るからね~イレギュラーなことも起きるでしょう、いいよ休みなさい」
と言う感じでした。
歴代の上司がみんなそうでした。
その代わり、普段は残業も嫌がらずにやって、充分働くという感じでした。
おばあちゃんの大変な時期もたくさん休みを取らしてくれました。
そういう柔軟性が、ゴリラさんの下で、すっかり無くなってしまっていたのです。
しかし、これまでは間違えるようなことも起きなかったので、そういうよさが失われていたことにも気が付きませんでした。
今思えば、なんだか休みもとりにくい状態になっていたので、必死で出勤していたのも確かです。
間違えたのは本当に基本の社会人としてから全く許されないことなので、そこは私も一言もなく…
(そもそもあてにならない白くまさんを信じたというのも、理由になりませんし…)
深く反省し誤ったのですが…。
ここで、ゴリラさん、ものすごく怖い(あの超絶・パワハラな態度で)
「最近、ちょっと様子がおかしいよね」
と言われました。
そんなに他人から見ても分かるほどなのかなと驚いたのは分かるんですが、その後に怒涛のパワハラ攻め立てが始まりました。
そのとき、私の気持ちにあったのは、休む日を間違えるなんて、社会人として申し訳ないという心や、どうしてここまで責められるんだろうという自分の心を守るための責任転嫁よりも
「もうここにはいられない」
という、その一点張りでした。
* * *
この頃、はためから見てもおかしいという、もう完全にうつ状態だったと思います。
前に母のことでお友達に話した時「原因から離れろ」と言われたのが強く心に残っていました。
あの時は自分がこのままでは危ないなというのも相当に意識していました。
職場ではまだ、気持ちを切り替えることが出来ていました。
その頃の、職場に来れば、いつもの皆と触れ合えて、気分転換にもなる、というそういう職場ではなくなってしまっていました。
「原因から離れろ」
頭に鳴り響いていました。
* * *
そもそも精神的におかしくなっているのは、私以前に白くまさんという人がいるのです。
本人もかなり自覚していて、もう、体調も悪いし朝も起きられないんだ…なんて言ってました。
(そしてインコさんをいじめる)
さらに、私も確かにおかしくなってはいるでしょう。
ですが、その、「明らかにメンタルをやられてるっぽい人」に対して、こんな怒涛の攻め立てをやる。
「ゴリラさん→シロクマさん」のケアをしてあげようという気持ちはぷっつりと途絶えました。
もう、介護してあげる理由なんてない。
そんな、義理もない!
そのあと、私を慰めようとした白くまさん(一応、いい人なのです)に、
「辞めます」
と言った時、驚天動地といった顔をしていました。
大げさかもしれませんが、本当にびっくりした顔をしていました。
確か一昨年くらいの伊豆の海だったかと思います。
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