おばあちゃん転倒
さて、母は発熱をしたとのことですが、そのあと施設からはなしのつぶてです。
まっっったく、何の連絡もありません。
私も、ゴリ押しをして、せめて電話を頻繁にしてもいいですかっ!などと言ってましたけど、熱が出ているなら、そこに電話をかけて無理に出せ出せぇ!と言うのもどうなのか…。
それで、少し待っていました。
しかし、時間はどんどん過ぎていきます。
あっと言う間に、一週間ぐらいたってしまいました。
しかし、これだけでは終わりませんでした…。
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電話があり、施設の方は、また、奥歯にものがはさまったような言い方をしています。
「あのう、転倒した時に、骨折されてたんじゃないかと思うのですが…」
「!!」
あの、
「転んだようだけど誰も見ていないのでわからない」
「赤くなってはいる」
というあれか。
「でも、もう一週間も前ですよね?」
ちょっと、きつい声が出てしまいました。
骨折しているかもしれない状態で一週間もほっておいたということ?
かかりつけ医さんがご家族が望むなら~のあと、もしした方がいいならしますという風に伝えたことも、忘れたような、なかったような感じです。
もし、私が望んで検査を受けて、万が一コロナだった場合にはどうなるんだろう?
というのは、あれから一番考えていました。
施設は全員、濃厚接触者の検査をすることになるのだろうか。
私も、家族もみんな…?
お友達は、保健所の車が来て、「KEEP」の黄色いテープがベタベタ張られちゃって大変だったみたいよと言ってました。
うちが「KEEP」のテープが貼られてたくさんの人が踏み込んで、シュッシュッと何かのスプレーをそこらじゅうにしている姿が頭をよぎりました。
しかしそもそも、かかりつけ医さんがPCR検査できるお医者を紹介すべきだったのではないか!
(私は、望むならというのは望みますと一応伝えてはいました)
それで、挙句の果てにそっちはなかったことのように
「骨折してるかも」
とは一体、なにごとでしょうか。
あれだけ押し問答をして、
「絶対に会わせられませんー!!責任が取れませんー!」
という感じだったのに、見ていない間に転倒すれば結局
「ご家族が病院に連れて行ってください」
なのか…。
それにしても、転倒しすぎです。
母はちょろちょろとよく動くので転倒はいかにもあると思うのですが、見ていなさすぎです。
おむつに便も出している状態でわからずにトイレに入ってそのままになるなんて、施設にとっても相当にリスクでしょうに、何度、転倒して骨折して見ていませんを繰り返すつもりなんだろうか。
やはり、本部にクレーム案件…!?
もう一度、クレーム入れるべき?
ムラムラ、モヤオヤ、おさまりがつきません。
しかし、しかしです。
はからずも、やっぱり、結局、母には会えるわけです。
結果論ではありますが。
そして、「まずは病院に電話して聞いてみて折り返してください」とのことなので、わかりましたと言って電話を切りました。
電話して聞いてみるも何も、整形外科ではレントゲン取らなければわからないに決まってます。
何を言ってるのだろうかと思いながらも、一週間もほっておくような状態なので、それほどたいしたことはないのだろうか…とも思います。
病院といっても、例の大きな病院の整形外科とはけんかしているので、ちょっと行きにくいです。
それに、また相当に待たされることでしょう。
一度母を見てもらった、うちの近くの整形外科さんを受診してみよう。
そこなら話は早いです。
電話して聞いてみると、どうぞいらしてくださいとのことだったので、連れていきますと施設に折り返し連絡しました。
職場に連絡して、翌日にお休みを取って、母にも会えることになって、私はこの時点では若干、うきうきしていました。
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久しぶりのけいちゃんおじちゃん
やっぱり忙しいので、あれこれすることは沢山あるのですけど、母のこと鬱々としていると…。
けいちゃんおじちゃんから電話がありました!
お正月の挨拶も忙しさにかまけてしていなかったのです。
あと、おじちゃんに電話すると、母の余命が…などということを話さなければならないのがいやだったということもあります。
そうなると、あの人にもこの人にもと親戚じゅうに説明することになり、何度も何度も「がんです」なんていうのはとても嫌なことでした。
まだ立って歩いているのでなおさらです。
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最初に家の電話が鳴ったとき、ちょうどお風呂に入っていたのと、塾の勧誘電話がすごかったので出てまで取らずにいました。
もうほとんどの電話は携帯にかかってくるので、固定電話はむしろあやしいです。
次に、買い忘れていたもの(牛乳)を買いにコンビニに走り、帰ってくると、物に出かけて帰って来ると、くるみくんが誰かと電話しています。
「ああ、お母さん帰ってきたよ。それじゃ変わるね。ちょっと待ってね」
普段無口だし小声のくるみくん、ずいぶんしっかりした大きな太い声を出しています。
「おじちゃんだよ」
しかし、牛乳はグラタンソースに入れるはずのもので、オムそばちゃんがおなべのそばで待機しています。
「かけなおすって言ってー!!」
と言うと、くるみくん
「今ね、ちょっとお母さん手が離せないんだ。またあとでかけるね。うん大丈夫。少し待っててね」
ボソボソ話すくるみくんにしては、とてもしっかりした声です。
グラタンソースをお皿の具にまわしかけ、チーズをふって、オーブンへ…。
やっとかけなおすことができました。
おじちゃんはとても元気そうでした。
おじちゃん、携帯も買って登録もしたけど、やっぱり固定電話からかけてくるのだな…。(笑)
しかし、私どころの話ではなく、おばちゃんとはずうっと会えていないのだそうです。
ニュースにもありましたけど、介護施設のクラスターを防ぐためとは言え、ここまで面会禁止にするのは人道的にどうなのだろう?
しかし、おじちゃんはどうも、コロナ初期のときに面会禁止になって、開放去れて立ち直ることができた私のときの状態と同じようでした。
やっと、介護うつ状態から抜け出して、何とか普通の日常を取り戻すことができた、という感じで生き生きしていました。
これは、やはり話さなければならないだろう…。
実は、お母さんは…と話すと、おじちゃん、少しも驚きません。
「そうかそうか」
と言いました。
「そりゃあのう、りきちゃん、年やからもう仕方ねえ。会えないのものな、気にすることねえぞ」
すごくきっぱりした言い方でした。
「気にしたらいかん。お前はお前じゃ。お前の方を大切にせないかん。もうお前が大丈夫じゃなくなったら元も子もねえからの!」
おじちゃん今、やっと解放されたんだなあ、としみじみわかるような心のこもった言い方でした。
私もそうだった。
何が正しくて何が間違ってるかなんて、言うことはできないんだな。
結局、感情の問題でした。
いま、おだやかだから会いたいと思ってわがまま言ってるだけなのかも。
それはいいとこ取りというものだろうか。
だけど、おだやかに過ごせるときがもう残り少ないと思うからこそ、今までほったらかしていただけ、会いたいと思うんだけどな。
しかし、おじちゃんがあまりにもきっぱりと言ったので、少し心が落ち着きました。
こんなに感染が広がってしまっては、九州に帰るのもままならないねという話をして、終わりました。
電話を切ると、オムそばちゃんが言います。
「お兄ちゃんね、電話でたくさんお話してたよ」
「ええ~、そうなの?」
「お母さんがちょうど買い物に出かけてるから、とか、元気とか、高校生になったとか、めっちゃ話してた」
くるみくん、おじちゃんにすごく可愛がられていたのをちゃんと忘れず、こんな所でもしっかり対応できて嬉しいなと思いました。
耳が少し遠くなっているのも忘れずにいて、おばあちゃんやおじちゃんと話すときはちゃんと大きな声を出してくれたんだなあ。
今日はちょっとよい日でした。
思考は支離滅裂に
あれこれ考えても、思考が乱れてまったくまとまりません。
面会をゴリ押しするかどうか…。
少なくとも、本社の方針ははっきりプレスリリースされているわけです。
感染者数は増え続けるとみた方がいいです。
いつ容体がどうなるかわからない状態で、新しいプレスリリースが出ないうちに…面会させてもらうとか…。
迷っていると、オムそばちゃんがこんなことを言いました。
「おばあちゃん熱出たの。会いたいとお熱出るね、すごいね」
いや~…。ははは…は…。
そういう所があるのは確かですが、今回は本当に衰えと病気の影響であるように思います。
話を慎重に思い出して総合するに、やっぱり私が思ったような
「トイレも自分で出来るようになった、復活した!」
というのは、施設の方も思っていたみたいでした。
それで、おむつに便が出てしまっているのに、気付かれない間に自分でトイレに行き、ずり下げて(流動的なので、おしり全体にまわっていてすごいです)トイレをするけど、また履いてしまう。
そして、転倒したと自分で言っているけど、誰も見ていない。
おしりに赤い所もあったので、転倒したのかもしれないと言っていました。
その状態では、便があちこちについてしまっているのではないでしょうか…?
本当に施設、大丈夫なのか~!?
寮長さんが電話に出なかったのも、責任逃れとしか思えません。
かといって、一番つらいのは、こうしてあれこれ言っても、「うちに引き取る」ということが出来ないことです。
そして、施設に出入りしてそういうのを見る第三者の眼も、今はコロナのせいで少ない。
思っていることは、伝えた方がいいかな。
こんな風に綴っているうちに、少しだけ落ち着いてきました。
日々、状況は変わっていますけど、(わたしのかかりつけ医の)先生も今が辛抱よと言っていた。
いざとなれば、面会できることをゴリ押ししよう。
ダメだと言われたら、本社に電話しよう。
たぶん、面倒を嫌う寮長さんには、一番、厄介で嫌なタイプの入居者だと思います。
あれこれ考えながら、オムそばちゃんに、愚痴をとりまぜながら言いました。
「みんなね、一見、おばあちゃんは普通の人だと思うの。ちょっと上品な普通のおばあちゃんだってね。でも違うんだよ。おばあちゃんは規格外の人なの。普通じゃないんだよ。よい所も、悪いところも」
オムそばちゃん、不安そうに聞いてます。
「おばあちゃんは小さい頃から特別扱いばかりされてきたし、一目置かれないとイヤな所があるんだよね。それがほかの人にはわがままって映っちゃう」
「あのね」
オムそばちゃん、さらに不安そうに聞いてました。
「私おばあちゃんに似てるんでしょ!?みんなそう言うし」
うーん。
これはまずった。
確かに、オムそばちゃんのぴょんぴょんしているところ、思考回路など、おばあちゃんに似ています。
「あっでもね、オムそばちゃんは一応ね、都会育ちでしょ」
「ここ、都会かな!?いなかじゃない?」
「いやいや、田舎をなめたらいけないから!人の数がちがうから!そしてね、人が少ないと、おばあちゃんみたいな人は目立っちゃうんだよね」
だから特別扱いされてしまうし、自分でも勘違いしてしまう。
人が多いと紛れるというのはあります。
ぴんからきりまでのあるその幅が広いです。
「わたし別に、誰からも特別扱いなんてされてないしな~」
納得したのかどうなのか、オムそばちゃん不安そうな様子は消えました。
こんな話をしていて、思い出しました。
おばあちゃん、好きだった人に
「あんたはどう考えてもこんな田舎で追わるような人やない。おれはあんたにふさわしくない」
と言ってふられたこと。
もう忘れてしまっただろうか。
私がかわりに覚えています。
さいごまで、見届けないといけないです。
無理してまで連れ出すかどうか
さて濃厚接触の定義はともかくとして、PCR検査をどうするかです。
もし、するのであれば、市中でPCR検査ができる病院にかかるか、お医者さまから検査できる病院に紹介してもらう、という形のようです。
ん?んんん~?
じゃあなぜ、かかりつけ医さんは、大きな病院へなんて言ったんだろう…。
わたしが望めば、かかりつけ医さんから大きな病院へ連絡してくれる、ということだったのだろうか。
何だか、施設の言い方では、勝手にいってやってくれみたいな風に聞えましたけど、これは「またぎき」なので不確かです。
もし会いたいから連れ出すのだとすれば、とにかくこれは、(私の検査を拒否した)わたしのかかりつけ医さんにかかってみるのが一番早そうです。
この先生ならば、間違いなくPCR検査は必要ないという判断を下すでしょうけど、少なくとも私は母に会えるわけです。
しかし、熱があって寝ているのを無理矢理に引きずり出して連れていくのもちょっとどうかという感じです。
電話して、とりあえず一部始終を伝えました。
そして、私としては、病院に連れて行くということでもあれば母には会えるので、それは可能なのであればしたいけど、病状もあるだろうから施設の判断にもおまかせすると言いました。
多分、施設はOKはしないでしょう。
私としては、母に定期的に会わせてもらっていたのはとてもありがたいながらも、中途半端なのがいけなかったという心がありました。
経営している会社の方針としてはアウト、面会禁止で会えないということになっているのに、内部の人の判断で会わせてもらっていたのでした。
それも、寮長さんはもともと、余命宣告があったとしても面会すらも反対であるように見受けられました。
おそらく、ケアマネさんひとりの判断だったと思います。
病院に連れて行ってもらう、という所でやっと会うことができることになる。
余命宣告が出るほど手遅れの状態であることがわかってから、じゃあ会っていいよと言う。
人道的配慮とは言っても、なんとなく、なんとなくの状態のまますすんで来ました。
その挙句に、なんとなく元気になってきた+コロナが広がったから、じゃあだめだよと言う。
基本ダメはダメなんでしょうから、私も甘えていたわけです。
とりあえず、電話はOKですと言われたので、会えないまでも電話はしてもいいですかと伺って、そこはOKをもらいました。
いくら私がイキり立っていて、反社会的なゴリ押しをしたくとも、さすがにこの感染者数の増え方では、仕方ないと思う理性は(かろうじて)残っていました。
(東京で1000人ほどの感染者が出ていた時です)
今までもとてもよくしてもらっていたわけですし。
しかし、寮長さんはいっさい電話に出てきません。
本社から電話して言ってもらったにもかかわらず、やっぱり爪は切っておらず、いつ見ても長いです。(8ミリは長すぎと思います)
髪の毛や、ほこりもついています。
白髪なので、めだちます…。
今回も、あとづけで、トイレで転倒したようだが誰も見ていなかったようだという話も出てきました。
ええ~!?
しっかりされてるなと思っていた方がどんどんいなくなっていきます。
母は、自分のことがもう自分では出来ないし、癌の余命も出ているのに放置されている。
そして会うこともできない。
責任が取れないから。
やりきれない気持ちと、医療機関も、介護施設も、いっぱいいっぱいでこれ以上は無理という状態なのだろうなという気持ちとの間で揺れてしまいます。
コロナで責任って何なの?
濃厚接触にならない定義は最低限守ってる。
それでどこかからともなく持ち込まれたとして、それを誰がどういう責任を取るの?
そんなときに、そうだ、この介護施設本体の会社の方針はどうだっただろうか、と思って、ちらっとネットで調べてみました。
面会、禁止されてないじゃーーん。
あの、何度も繰り返していた
「面会はずっと禁止ですっ!」
「面会はずっと禁止ですけど特別!」
というのは一体何だったんだろう…。
でも、思いとどまりました。
この今の感染者数の増え方は尋常じゃないです。
なので、そこは言っても仕方ない…と思いました。
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濃厚接触の定義とは
しかし、まずはそのかかりつけ医さんから言われた
「ご家族が望むなら大きな病院でPCR検査を」
という所です。
これに関しては、まずはその大きな病院に連絡をして、聞いてみることにしました。
どういう手順で行うのか、検査にはどのくらいの時間を要するのか。
そして、万が一コロナだった場合には、どういう扱いになるのか、など聞いてみたいと思いました。
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体調は、吐き気があり、(あのえづきのようなものだと思います)カロナールを処方したとのことです。
癌が暴れているのだろうか…。(コロナかもしれないとは全然思いませんでした)
電話を切ってから、なんだかすうっとおなかの痛みがなくなっているのに気がつきました。
昨日からずっと痛くて痛くて、これは病院に行かなければならないかも、と思っていたのにです。
いや病院には行かないといけなさそうですが、それにしてもあまりにもあからさまです。
おばあちゃんに会えるかもしれない✨
結局、施設で面会禁止だどうのといっても、いざ何かあって、病院に行ってもらうということがおきたときには、家族が連れていくのです。
これは前から、大きな矛盾だなと思っていたことでした。
これは、緊急事態宣言が出るまえの話なのですが、もう本当にコロナが憎らしいと思いました。
若干、距離をとることが出来たときには、精神的に回復することもできたので、本当に勝手なものです。
しかしとりあえず、翌日、大きな病院に電話をしてみることにしました。
* * *
翌日、さっそくかけてみました。
(会社の休憩室ででした)
とりあえず、かかりつけ医さんに言われたとおりに言ってみます。
「こちらの病院に電話して家族が望めばPCR検査をとのことで…」
すると、受付のかたにピシャッと言われてしまいました。
「保健所からのみ受け付けておりますので、保健所にご連絡ください」
たぶん、同じような電話が山のようにかかっているのでしょう。
橋にも棒にもかからないような調子でした。
これはあまり腹も立ちません。さぞ大変なんだろうな…と思っただけです。
次に、保健所にかけてみました。
コロナの窓口へ回されて、ひととおり説明をします。
すると、窓口のかたがちょっと考え込んでしまいました。
まず、保健所ではある条件をクリアした該当者でなければ、PCR検査を保健所づてにすることはない、とのことです。
誰かコロナ陽性の人がいたとして、その周囲の濃厚接触者だったりするときが該当するようなのですが、その「濃厚接触者」の定義の話になりました。
・マスクをしない状態で
・手を伸ばしたら届距離(半径2メートル以内)で
・15分以上
おしゃべりや飲食など、接触をした場合、ということです。
「つまり、マスクをしていれば15分以上半径2メートル以内でおしゃべりをしたとしても、それは濃厚接触にはあたらないわけですか?」
と聞いてみると
「厳密にはそうです」
とのことです。
この前、母に会った時のことなのですが、感染が広がっていましたので、母は飲み食いしていましたけど、私はずっとマスクをはずしませんでした。
オムそばちゃんが母の隣に座って自分も何か飲んだりしていましたけど、5分もない時間です。
おばあちゃんが心配になって私を呼んだあとは、ちょろちょろっといなくなりました。
くるみくんは、別部屋でほとんど閉じこもるような形でゲームしていました。
2メートルどころじゃない距離があいています。
とすると、これは濃厚接触にはあたらない…?
そんなわけはなさそうですけど、定義からするとあたらないわけです。
「母を病院に連れて行くとなるとわたしですが、車に乗せたりあれこれしても、それでマスクをちゃんとかけていれば、濃厚接触にはならないということですか?」
たまに車の窓をあけて換気したり、あまりおしゃべりを濃密にしなければ、そうです、との返事でした。
うーーん。この定義だと…。
コロナ、ひろがっちゃうかもしれないな?💦
だけど、もう多分、政府としても、医療機関としても、これがギリギリの譲歩なのでしょう。
これ以上、定義をきつくして検査をしたとしても、経済活動が停止して、たくさんの人の生活が破綻してしまいます。
(もう既になってますけど…)
緊急事態宣言(が出そうだった頃の話)
心が乱れていて、うまく書けるかわかりませんが最近の状況です。
まだそろそろ緊急事態宣言が再び出るのではないか、と言われていたときのことですが、今少し時間がたっていても、やっぱり心は乱れます。
施設から電話が入りました。
このように感染者数が増えてしまっては、いつも通り面会・外出を許可することもできそうにない…。
わかってはいたことですけど、非常に、非常にがっくりきてしまいました。
自分で考えるよりもずっと、がっくりきました。
ああ、そうですか、と流すことが出来ませんでした。
施設のかたと、押し問答を繰り広げます。
頭では理解できています。
私と同じような状況でも、会えないでいる家族のかたたちがいること…。
母の様子から、施設の方で特別に許可してくれていたこと…。
それでなくても、感染者数は増え続けているので、もういちどこで出てもおかしくありません。
それでも、ここ数ヶ月の見違えるような母の回復ぶりを見ていると、癌よりもそもそも、コロナでまったく会えなかった一年間が母のことを潰したんだという風に思うようになりました。
正しい認識なのかどうかはわかりませんが、そう感じていました。
せっかく今、定期的に会えようになったのを、母も認識できているようになったのに。
施設の方は、
「何かあったとき、責任が持てません」
と言われます。
わかります。
よ~~くわかるのですけど、ウィルスが広がる世界の中で、責任とは一体何だろう?と思う気持ちがあります。
先日書いた、職場の親戚のかたもそうですけど、まったくの無症状で、濃厚接触もしていないのに、全然関係ないところで検査することになって陽性になるという…。
申し訳ないですけど、どうしても許可できませんと言われてしまった後(当たり前で受け入れるべきことなのですが)、荒れて荒れて仕方ありませんでした。
子どもたちが心配してやってきて、あれこれ慰めてくれました。
特に、オムそばちゃんは、最後にお話したときの、おばあちゃんの様子が強く残っているらしく
「おばあちゃん、大丈夫なのかな?死んじゃわない?」
と言います。
きっとあの人は、また見捨てられたと思うんだろうな~!
コロナのことは母は、まったく認識できていません。
スペイン風邪というと、スペイン風邪のことは覚えているのですが、今、それと似たようなことが起きているというのはわからないみたいです。
電話している時から、何となくおなかが痛くなっていたのですが、やまずにズキンズキンと痛みます。
ちょうど、野菜はたくさんもらっていたし、鍋つゆのもとは買い込んでいたので、そのまま鍋になりました。
これがまた、野菜が新鮮だからなのか、すごく美味しいのですが、美味しいのがまたつらいです。
コーヒーがよくなかったかな、と思ってから、じゃあミルクを入れてみようか、食事もお肉が好きだから、ちょっとハンバーグぐらい出してみようか…などと計画を立てていました。
翌日まで荒れた状態は続いたのですが、翌日に施設から電話がかかってきました。
「お母さまがいま、発熱されていまして」
えっ!?
37度8分だそうです。
長い押し問答をしたのですが、するまでもなく、発熱で具合が悪そうならば会えるはずもなかったのでした。
そして、こんな風に言われました。
かかりつけ医さんが、「ご家族が望むなら大きな病院に連絡してPCR検査を」と言っている。
…とのことです。
「大きな病院」というのは、総合病院で、母が癌の余命宣告を出された病院を名指しです。
このあたりではもっとも権威のある、(一応)しっかりした病院です。
私も1日たって、少しだけ落ち着いていたので、ちょっとさらに話しをしました。
先日会ったときにも思っていたことですが、容態もあるだろうし、今は普通に過ごせていても、だんだん体力が落ちてくると、外出というわけにはいかなくなる。
そうなったときは、もうそれこそ、ご臨終の時にしか会えないということなのでしょうか?
病状に応じて、こちらからご連絡さしあげます、とのことでした。
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本当は一緒にいてあげたい
もともと、母には、生命力、底力のようなものをいつも感じます。
だからこそ、一人でやれる!家は出たくない!とあれほど抵抗したわけですが…。
空回りもして、あれほど困らせられて、わがままもあるけど、こんなに頑張っているおばあちゃん。
今ほど一緒にいてあげたいなあと思ったことありません。
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皮肉なことに、弱った分だけ、一緒にいて苦痛でなくなりました。
パワフルさが有り余っていた頃は、振り回されてしまってほんとに大変でした。
ここのところは、迎えに行くのも一緒に過ごすのも、ちっとも苦痛でありません。
便の始末は、最初はきつかったですけど、何度かやってみたり、調べたりしているうちに、来てもたまにするぐらいで、全然大丈夫だ、という気分になっていました。
それすらもなくなっていて、今日はおしっこの方も普通にトイレで出来ています。
別に、また便が出るようになったとしても、それはそれでぜんぜん大丈夫のように思います。
たまにですし、自分の母ですから。
母がすっかり元気になり、復活したように思っていましたけど、やはり体調には波がある。
お医者さまの言う、癌も決してなくなったわけではないのです。
こんな風に会えるのも、いつまでになるかなんて、誰にもわからない。
コロナを持ち込むのが怖いなあと思っていましたし、そう言われたりもしました。
責任も考えてはいたのですけど、やっぱり申し訳ないですが、感染対策はじゅうぶんにした上で、会うことは続けようと思いました。
最近はおばあちゃんを連れて買い物には行くようなことはしていないので、車からそのままうちへ移動。
子どもたちも休みに入って、あまり人と接してはいません。
オムレットくんかわいそうだと思っていましたが、考えれみればいちばんあやしいのはオムレットくんの方でした。
幸い、その後何も起きなかったのですが、会わなくて正解だったのかもしれません。
私のかかりつけのお医者さまは、今の感染の広がりはGOTOというよりも季節性のものだと思うと言っていました。
「市中にも相当に広がっているだろうし、やることはかわらないわよ。手洗いとマスク!あとは、ゆっくり休んで疲れをとること、それだけ」
と言っていました。
なので、私もお医者さまを信じて、手洗いマスクを続けながら母に会うことは許されるかぎり続けようと思いました。
さまざまなご意見があると思いますけど、緊急事態宣言も限定的にしたいみたいなのを、ありがたいと思ってしまいました。
どうか、このままで…何とか春になってほしい。
祈るような気持ちです。
* * *
これをぽちぽち携帯をいじりながら書いてるとき、買い物していました。
オムレットくんが荷物を持ちながら、新たにカゴを持とうとしています。
重いだろうと思って、横から持とうとしたら、おそろしい勢いでぎゅうーっと拳を握りしめてしまいました。
ええ…(困惑)
すりだと思われたのだろうか。
と思ったのですが、こっちは把握してるみたいでずっとぎゅーっとしていました。
最終的に三つも四つも荷物を持っています。
義理実家でスウェーデントーチをどうしてもやるといってきかなかったときも思いましたけど、オムレットくんも年をとるにつれて、だんだん頑固になってきているように思います。
みんな、次第に大きくなったり、年を取ったり、変化していくものだなあと思いました。
子どもたちが大きくなるのは楽しいですが寂しいです。
諸行無常な気分になってしまいました。
行く川の流れは絶えずして...と言いたいところなのですが、これは海です。
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