久しぶりのけいちゃんおじちゃん
やっぱり忙しいので、あれこれすることは沢山あるのですけど、母のこと鬱々としていると…。
けいちゃんおじちゃんから電話がありました!
お正月の挨拶も忙しさにかまけてしていなかったのです。
あと、おじちゃんに電話すると、母の余命が…などということを話さなければならないのがいやだったということもあります。
そうなると、あの人にもこの人にもと親戚じゅうに説明することになり、何度も何度も「がんです」なんていうのはとても嫌なことでした。
まだ立って歩いているのでなおさらです。
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最初に家の電話が鳴ったとき、ちょうどお風呂に入っていたのと、塾の勧誘電話がすごかったので出てまで取らずにいました。
もうほとんどの電話は携帯にかかってくるので、固定電話はむしろあやしいです。
次に、買い忘れていたもの(牛乳)を買いにコンビニに走り、帰ってくると、物に出かけて帰って来ると、くるみくんが誰かと電話しています。
「ああ、お母さん帰ってきたよ。それじゃ変わるね。ちょっと待ってね」
普段無口だし小声のくるみくん、ずいぶんしっかりした大きな太い声を出しています。
「おじちゃんだよ」
しかし、牛乳はグラタンソースに入れるはずのもので、オムそばちゃんがおなべのそばで待機しています。
「かけなおすって言ってー!!」
と言うと、くるみくん
「今ね、ちょっとお母さん手が離せないんだ。またあとでかけるね。うん大丈夫。少し待っててね」
ボソボソ話すくるみくんにしては、とてもしっかりした声です。
グラタンソースをお皿の具にまわしかけ、チーズをふって、オーブンへ…。
やっとかけなおすことができました。
おじちゃんはとても元気そうでした。
おじちゃん、携帯も買って登録もしたけど、やっぱり固定電話からかけてくるのだな…。(笑)
しかし、私どころの話ではなく、おばちゃんとはずうっと会えていないのだそうです。
ニュースにもありましたけど、介護施設のクラスターを防ぐためとは言え、ここまで面会禁止にするのは人道的にどうなのだろう?
しかし、おじちゃんはどうも、コロナ初期のときに面会禁止になって、開放去れて立ち直ることができた私のときの状態と同じようでした。
やっと、介護うつ状態から抜け出して、何とか普通の日常を取り戻すことができた、という感じで生き生きしていました。
これは、やはり話さなければならないだろう…。
実は、お母さんは…と話すと、おじちゃん、少しも驚きません。
「そうかそうか」
と言いました。
「そりゃあのう、りきちゃん、年やからもう仕方ねえ。会えないのものな、気にすることねえぞ」
すごくきっぱりした言い方でした。
「気にしたらいかん。お前はお前じゃ。お前の方を大切にせないかん。もうお前が大丈夫じゃなくなったら元も子もねえからの!」
おじちゃん今、やっと解放されたんだなあ、としみじみわかるような心のこもった言い方でした。
私もそうだった。
何が正しくて何が間違ってるかなんて、言うことはできないんだな。
結局、感情の問題でした。
いま、おだやかだから会いたいと思ってわがまま言ってるだけなのかも。
それはいいとこ取りというものだろうか。
だけど、おだやかに過ごせるときがもう残り少ないと思うからこそ、今までほったらかしていただけ、会いたいと思うんだけどな。
しかし、おじちゃんがあまりにもきっぱりと言ったので、少し心が落ち着きました。
こんなに感染が広がってしまっては、九州に帰るのもままならないねという話をして、終わりました。
電話を切ると、オムそばちゃんが言います。
「お兄ちゃんね、電話でたくさんお話してたよ」
「ええ~、そうなの?」
「お母さんがちょうど買い物に出かけてるから、とか、元気とか、高校生になったとか、めっちゃ話してた」
くるみくん、おじちゃんにすごく可愛がられていたのをちゃんと忘れず、こんな所でもしっかり対応できて嬉しいなと思いました。
耳が少し遠くなっているのも忘れずにいて、おばあちゃんやおじちゃんと話すときはちゃんと大きな声を出してくれたんだなあ。
今日はちょっとよい日でした。