思考は支離滅裂に
あれこれ考えても、思考が乱れてまったくまとまりません。
面会をゴリ押しするかどうか…。
少なくとも、本社の方針ははっきりプレスリリースされているわけです。
感染者数は増え続けるとみた方がいいです。
いつ容体がどうなるかわからない状態で、新しいプレスリリースが出ないうちに…面会させてもらうとか…。
迷っていると、オムそばちゃんがこんなことを言いました。
「おばあちゃん熱出たの。会いたいとお熱出るね、すごいね」
いや~…。ははは…は…。
そういう所があるのは確かですが、今回は本当に衰えと病気の影響であるように思います。
話を慎重に思い出して総合するに、やっぱり私が思ったような
「トイレも自分で出来るようになった、復活した!」
というのは、施設の方も思っていたみたいでした。
それで、おむつに便が出てしまっているのに、気付かれない間に自分でトイレに行き、ずり下げて(流動的なので、おしり全体にまわっていてすごいです)トイレをするけど、また履いてしまう。
そして、転倒したと自分で言っているけど、誰も見ていない。
おしりに赤い所もあったので、転倒したのかもしれないと言っていました。
その状態では、便があちこちについてしまっているのではないでしょうか…?
本当に施設、大丈夫なのか~!?
寮長さんが電話に出なかったのも、責任逃れとしか思えません。
かといって、一番つらいのは、こうしてあれこれ言っても、「うちに引き取る」ということが出来ないことです。
そして、施設に出入りしてそういうのを見る第三者の眼も、今はコロナのせいで少ない。
思っていることは、伝えた方がいいかな。
こんな風に綴っているうちに、少しだけ落ち着いてきました。
日々、状況は変わっていますけど、(わたしのかかりつけ医の)先生も今が辛抱よと言っていた。
いざとなれば、面会できることをゴリ押ししよう。
ダメだと言われたら、本社に電話しよう。
たぶん、面倒を嫌う寮長さんには、一番、厄介で嫌なタイプの入居者だと思います。
あれこれ考えながら、オムそばちゃんに、愚痴をとりまぜながら言いました。
「みんなね、一見、おばあちゃんは普通の人だと思うの。ちょっと上品な普通のおばあちゃんだってね。でも違うんだよ。おばあちゃんは規格外の人なの。普通じゃないんだよ。よい所も、悪いところも」
オムそばちゃん、不安そうに聞いてます。
「おばあちゃんは小さい頃から特別扱いばかりされてきたし、一目置かれないとイヤな所があるんだよね。それがほかの人にはわがままって映っちゃう」
「あのね」
オムそばちゃん、さらに不安そうに聞いてました。
「私おばあちゃんに似てるんでしょ!?みんなそう言うし」
うーん。
これはまずった。
確かに、オムそばちゃんのぴょんぴょんしているところ、思考回路など、おばあちゃんに似ています。
「あっでもね、オムそばちゃんは一応ね、都会育ちでしょ」
「ここ、都会かな!?いなかじゃない?」
「いやいや、田舎をなめたらいけないから!人の数がちがうから!そしてね、人が少ないと、おばあちゃんみたいな人は目立っちゃうんだよね」
だから特別扱いされてしまうし、自分でも勘違いしてしまう。
人が多いと紛れるというのはあります。
ぴんからきりまでのあるその幅が広いです。
「わたし別に、誰からも特別扱いなんてされてないしな~」
納得したのかどうなのか、オムそばちゃん不安そうな様子は消えました。
こんな話をしていて、思い出しました。
おばあちゃん、好きだった人に
「あんたはどう考えてもこんな田舎で追わるような人やない。おれはあんたにふさわしくない」
と言ってふられたこと。
もう忘れてしまっただろうか。
私がかわりに覚えています。
さいごまで、見届けないといけないです。