結婚の思い出 2
花粉が少しおさまってきたかな~と思うと、黄砂がやってきます。
黄砂は私の天敵です!😥💦💦
花粉と同じぐらい、くしゃんくしゃんと毎日やっています。
~~ 結婚の思い出 2 ~~
父の突然の死が、まったく受け入れられず、信じられませんでした。
どうしたらいいのかわからない。
とにかく結婚すれば関東は相当に遠方です。
これだけ遠いと、母はこの性格で、この地域で、たった一人になってしまう。
膝の力が抜けていくような気がしました。
やっぱり駄目なのかと思いました。
逃げられないのかな~と。
親戚たちが遠巻きにして私を見ているような気がしました。
火葬場で、父の遺灰を持っていると、少しつまづいてよろめきました。
オムレットくんが私の両肩を支えてくれようとしましたが、泣いていたはずの母が後ろから走ってきて割って入り、怖い顔をしてその腕を振り払いました。
その時の私の心…
怒りや悲しさや絶望や恥ずかしさ。
全てが入り混じって頭が真っ白になって手足が震え、涙も止まってしまいました。
いとこが廊下で呼び止めて、
「よく考えて最善の選択をした方がいいと思うよ」
と言いました。
おばさん(いとこのお母さん)が廊下の向こうから会話を伺っています。
その時母が廊下をバタバタと走って来るのが見えました。
私の手を掴んで叫ぶように言いました。
「何も心配せんでいい。お母さんのことは大丈夫!
あんたは何も心配しなくていいから結婚しなさい。
あっちに行きなさい。大丈夫私はここにいる。
お友達もたくさんいるし平気!
あんたは自分のことだけを考えなさい」
泣けて泣けて仕方がありませんでした。
最後の最後に、母が見せた覚悟がありました。
母は確かに毒親であったかもしれないですが、その一言がすべてのわだかまりを溶かして行きました。
私はオムレットくんと結婚しました。
披露宴はせず親戚も呼ばず、親兄弟のみの小さな教会で式を挙げただけでした。
オムレットくんは大人しくて態度も誠実で、文句の付けようがなかったとも思いますが
母が身を切るようにして
「いいの私のことはほっといて。自分が幸せになりなさい」
と叫んだ時、その叫びが、思いもよらない父の死によってもたらされたものであること。
父と母が自分の命も人生も捨てて私を一番と思い、心から可愛がっていてくれることを、わたしは実感したのでした。
結婚式の思い出はこれで終わりです。
読んでくださってありがとうございます。
→→ 家でなくなった家 1 に続く
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