今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

退院!母と会えました。

 

今思えば、駐車場の人も、わたしのことを、かなり泡を食って慌てていて、相当にヤバい人、と思っていたかもしれません。
(いやそうに違いないです)

 

とにかく、もうすぐ母に会えるのに何で邪魔するのー!!という気分でいたのも確かです。

 

車椅子に乗って出てきた母と、お互いに手を伸ばして握り合いました。

 

「やっと会えたね!」
「もうあんたに会えないまま死ぬのかと思ったわ」

 

そう思ってそうな気がしました。
本当に久しぶりです。
説明のときにちょこっと顔を合わせただけで、こうして傍にいるのは7ヶ月ぶりです。

 

 

 

 

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おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 

 

退院の前、おばあちゃんがコロナのことはわからなかったと話したとき、オムそばちゃんに言われました。
「おばあちゃんには、コロナって言っても分からないから、スペイン風邪って言った方がいいよ」

 

そんなことよく知ってるなと驚きました。
私の祖母は、お母さん(私の曾祖母)と弟をスペイン風邪で亡くしています。

 

それから継母育ちになってつらい思いをしたので、
「母親というものは、子供が大きくなるまで絶対に死んではいけない」
というのが口癖でした。

 

実際はこればかりはままならない世の中ではありますけども、それもまた懐かしい昔話の一つです。

 

そして、母に
「世界中にスペイン風邪が流行って会えなかったの」
と言ってみると非常に非常によくわかりました。
すごいです。スペイン風邪の記憶ははっきり残っているのです。

 

きっとくるみくんやオムそばちゃんの世代が大人になった時は、このコロナの記憶は相当にはっきり残ってるのでしょう。
時代は動いていくなという感じがします。

 

車椅子で車のところまで乗りつけてみると、普通に別の車が私は最初に止めたところにどーんと鎮座してますー!!

 

そして、車椅子の人の送迎をしていましたー!!
そしてあの駐車場担当の人は影も形もいません。
腹が立ちますが、とりあえずこちらも狭いながらも母を車に乗せました。

 

母はしっかりと立ちました。
前ほどものすごい力ではないですが。

 

こんなことを言っては何ですが、母は本当にすごい力を持ってる人で、押されるといつも私がよろよろしちゃうぐらいなのです。

 

すごい力だった母から、普通のおばあちゃんぐらいの力になったといえばいいでしょうか。
支えながらゆっくりと歩き、車にも普通に乗ることができました。

 

自分で足を引いて車に乗せます。
おまけに私の荷物を私に渡してくれました。
何だか普通の母みたいです。

 

車に入ってから駐車場出るのもまた渋滞です。
車の中で、二人ともやっとマスクを外してお互いの顔をじっと見ました。

 

今日の母は入れ歯をしているので、いつもどおりの普通の母でした。
何の違和感もありません。
それからこんな風に聞かれました。
「元気やった?大きくなったね。あんたまだ結婚してやしないだろうね!

 

ちょっと吹き出してしまいました。
記憶の混乱でしょうか。あまりショックではなかったです。

 

「オムレット君と結婚してます」
と言うと、
「オムレットくんとね!あらそうね」
と納得したような様子です。
それからちょっとたって
「一回…別れた?」
なんて聞いてきます。

 

どうやら自分で
「結婚してやしないだろうね」
なんて言っておきながら、結婚してることが蘇ってきたみたいです。

 

 

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 スーパーで買ったこてっちゃんでしたけど、とても美味しかったです。

 

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