お友達からも 1
ついに、「下書き」に登録しておいた記事を使い切りました!
10連休ちゅうは本当にこの下書き機能にお世話になりました。
これでまた元の木阿弥…ではなくて、頑張って記事を投稿していきます。
【山櫻 日記】わたしダイアリー 。スケッチブックにも使われる紙採用のカードタイプ。インデックスシール付き。【「わたしの日々」を「とっておく」】
~~ お友達からも 1 ~~
いつも散歩を一緒にして頂いているお友達の所に一緒に行こう?と母を連れ出しました。
「引っ越しのご挨拶に行かなきゃ」
「え?誰がするの?あたしは引っ越しなんてせんで?」
「いやいやいや、するの」
道すがら、母はぶつぶつひとり言を言っています。
「あんたがそういうつもりならいいわ!自分で言うから。あたしは行かない、まだここにいる、一人でやれるからって、自分であの人(お友達)に言うわ!」
そこはもう言い争っても無駄なので、どんどん先に進みました。
母が何を言い出すかわからない緊張の中で、インターホンを押すと、母のお友達が出てきました。
この方も一人暮らしなのですがまだ若くて全然変わっていませんでした。
以前から母をとても気遣っていてくれて、親切にしていてくれた方でした。
こちらの顔を見るなり
「じゃあ、いよいよ引越すんやね!!」
母が言葉につまって何も言えなくなったのを感じました。
横から、
「そうなんです、今まで本当にありがとうございました」
と答えました。
お友達は、母の手をしっかり握って上下にぶんぶん振りました。
「安心した~!良かった、本当に良かったね!心配しとったんよ。それはあたしは寂しくなるけど、仕方ないわ。散歩友達がいなくなるのもつらいけど、そら娘さんの所が一番よ!元気でね!」
「う~~~~ん、そうやね…」
母が微妙なうなり声を出しました。
私は、後ろから苦笑しながら言いました。
「行かないって言ってるんです」
「何え?行かない?」
「やっぱり不安も大きいらしくて。でも本当に一緒に行ってもらわないと困るので」
「あらま~、またまた、この人は~(笑)。しょうのない人!めっ!よ」
冗談ぽくふざけた感じでいながらも、反論する余地がないほどきっぱりと言ってくれたのがとてもありがたいと思いました。
何となく、ここ十年あたりの、コンロもつけられない、何もかも私にさせたがっていた母です。「?」と思っていましたが、あれは不安と記憶障害と判断障害の前兆だったのかもしれないと思い当たりました。
粘りつくような暑さとセミの声の中で、何かが母と私の間で逆転しました。
そうか。支配はもう、はずれているんだ。
母を連れて帰れるかどうかは、わたしの意思の強さ一つにかかっているんだと、わかりました。
→→ お友達からも 2 に続く
オムそばちゃんが読んでいた私の漫画なつかしの「伊賀野カバ丸 1巻」