今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

見学 4

 

うちはオムレットくんが使い捨てコンタクトを使っているので、洗面台にプラごみがたまります。
今までは別口でビニール袋を取り付けていましたが、見た目があまりよくないと思い、ゴミ箱を買ってきました。

 

「洗面台にクマ🐻さん(ごみ入れ)を置いたよ~!」
設置しながら家族に声をかけました。
「これからプラスチックはクマ🐻さんに捨ててね!」

 

まあ~、捨てないだろうけどな~。
とりあえず、私が使おう。

 

あとで、オムそばちゃんが叫んでいます。
「ママ!このブタ🐽さんのこと?」
「ぶたさん?」
「クマじゃないよ!」

 

「いやクマ。ブタじゃない」
「これはブタさんだよ!」
「何でもいいよ!プラはそれに捨ててね」

 

あとでしみじみと眺めてみました。
確かにピンク色だしな~?

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 🐻🐽論争、いまだ決着つかずです。

 

 

くるみくんが好きな本。面白かったです^^

決してマネしないでください。

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 

~~ 見学 4 ~~

 

 

行政や年金センターに電話をかけて手続きについてたずねました。
手帳は書きなぐりでまっくろになっていました。

 

引越し業者さんはやはり、大手さんはどこも予約がいっぱいでした。
感じの悪い所もあって、がちゃんと電話を切られたりします。
しかし緊急の話で余裕がありませんので、引越しセンターさんに文句を言うのは無理があります。

 

今は色んな引越しサービスがあって、よく調べれば安くすることも可能のようですが…何せ、いったい荷物のうち何をどの程度運べるかはっきりしたことがわかりません。
ベッド1つ・たんす1つ・本棚1つ・洗濯機・テレビ・洋服類は確定ですが、ほかにもあると思います。

 

施設には契約の時に、メジャーを持って行って測りました。
母は素直~に喜んだ様子でしっかりサインしてくれました。

 

この大騒ぎの最中に、頭の痛いことがありました。
くるみくんの塾を退塾せねばなりません!

 

塾をやめるのはなかなか難しいことだと聞いていました。
知り合いのお母さんがやめる時に強く引きとめられてトラブルになった話など聞いていました。
説明を求められるでしょうが、くるみくんが頑固なため、と言うのも角が立ちそうです。

 

塾に足を運んだ時、私はぐったり疲れきっていました。
髪もぼさぼさで、服装も古ぼけたポロシャツにジーンズという格好でした。
顔色も悪くなっているのが自分でもわかりました。

 

いつもの先生が若干とまどった感じで対応されました。
「ど…どうされましたか?」
「申し訳ありませんが、塾に通うことができなくなりまして…」
「それはまた急ですね…、どうされました?」

 

先生がとまどっているのに便乗しようと思いつきました。
「今ちょっと家庭の事情で大変になっていまして…。これは…本当にこちらの塾のせいではなくて、こちらの…家の事情がありまして…いったん実家にも帰らねばならず…まことに勝手なのですが、やめなければならなくなりまして…」

 

嘘は言っていません!
今見直してみると、コイツ何かあって、離婚でもすることになったのか!?という感じです。
結果、あまり強く引きとめられることもなくやめることができました。
不幸(?)中の幸いでした。

 

 

 

夜が近付いて、母が荷物の整理をはじめます。
開いて中身をかき回しては、そのままにしたり、またしまったり繰り返します。
「おかしいな、これがないんじゃわ。しまった~!!ああ、しまった!帰らんと」
帰らないと、の一言にいつもびくっとしてしまいます。

 

「そうじゃ、あれはあったかな。なくしたような気がする!通帳があったはずやが」
あれがない、これがないと言って悪態をつき、思い出したようにまた通帳を探し始めます。
通帳が、母の具合が悪くなる一つの指針でした。

 

施設の部屋を見て、母は
「ここに決めて!大丈夫!決まってよかった!」
そんな風に明るく言ってはいましたが、気持ちが裏腹なのかもしれません。
こうもぐんぐん状況が進むと展開についていけないのだろうか?
これほどとんとん拍子に進むとは私も思っていませんでした。

 

施設はゆっくり確認して慎重に探すのが良いと思っていたのですが、近い所であれば目も届きます。
一部屋しか残っていなかったし、これでやってみようと思うのですが、目まぐるしすぎて私でさえついていけません。
しかもこんなに緊急に引越し!!
引越し屋さんが戸惑うのも無理はありません。

 

 

明日は、引越しのための準備をしに切符を買いに行かねばなりません。
仕事帰りではみどりの窓口が閉まってしまう。
「くるみくん、明日の日中に切符を買いに行けるかな?」
メモを渡します。
「この通りに買ってきてもらえばいいから。子供一人だと何だから、おばあちゃんも連れて行くことできる?」
「ああ、いいよ。大丈夫」

 

翌日は大雨でした。

 

 

 

→→ 引越しに向けて 1 に続く

おばあちゃんが認知症になったお話 → はじめから

 


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