家での母 3
雨続きなので、お天気が良かった年の7月に撮った写真を載せます。
なんとなく特定しましたが、痛いのは右クリックです!
肩の外側の付け根から二の腕周辺です。
変わりにクリックしてくれる三番目の腕が欲しいです。(そんなんあったらこわいです)
タッチパネルはやはり、ワンテンポ遅いので時間がかかってしまいます。
それに狙った所とずれてクリックしてしまいますし、何より右クリックができません!
家のパソコンはまだいいのですが、会社のパソコンはタッチパネルではないのでどうしようもありません。
右手を使ってみたり、休み休みやったりしてしのいでいます。
~~ 家での母 3 ~~
「くるみくーん!!!ありがとう!!よくつかまえてくれた!」
「そこの道を曲がっちゃって」
くるみくんは、路地を指差しました。
「追い付いた時は、人に道を聞いてた」
軽い衝撃が襲いました。
(おばあちゃん、駅への道がわからなくなってるんだ…)
三日前には普通に駅まで行けたのに。
こんな短い道なのに。
「ばあちゃん、帰ろう」
「わたしはね!警察にね!行くから」
「警察?」
「だまされたんよ。わたしはね。だまされて連れて来られて、全部取られたの。警察に全部話すから!」
「行ってもいいけど、朝早いからまだ警察も出勤してないと思うよ」
「いいからほっといて!!さわらんで!!いい!!」
母は起こそうとしても手を振り払います。
昨日、あんなにはっきりと
「家は処分しなければならないね」
と言って具体的に話したのに。
地面にぺたんと座り込んで駄々っ子のようにすねている。
こんな姿になった母を見るなんて…。
精神的なダメージの方が大きかったです。
「お母さん!!恥ずかしいからもうやめて!!」
そんなことを言っても無駄だと知りつつ、怒鳴りました。
「ばあちゃん、やばいってここは。人も通るから!!」
私とくるみくんとで、帰ろうとかわるがわる説得しましたが母は動きません。
通りかかった男性の方に話しかけられました。
「あの、どうされましたか?」
あ、大丈夫です、と言おうとして振り返ると、知っている顔でした。
あっ!ご近所さん!!
このご近所さん、気難しいと噂の方でしたが、うちはなぜかいつも困った時に助けてもらっていました。
一度は、鍵を側溝に落として子供たちとワイワイやっている所に通りかかって、針金でうまいことひっかけて取ってくれました。
どちらかというと無口でシャイな方なので、お礼を言っても、ほとんど返事をせずにさっと去っていかれるのですが、うちの一家には「ご近所の親切ないい方」で通っている人でした。
奥さんはモデルみたいに美しいすごくおしゃれな人です。
いつもハイヒールでニッコリ挨拶してくれていました。
「お、おはようございます!」
こんな所でお会いするなんて…。
「お恥ずかしい所をお見せしちゃって。おばあちゃんが…混乱してしまったみたいで」
「大丈夫ですか?」
ご近所さんは服が汚れるのもかまわず、ひざをついて座って母を支えました。
「歩けますか?どうぞ背中に。おんぶしますから。遠慮なさらず」
→→ 家での母 4 に続く
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