今日もまた違う一日

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おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

相談 3

 

おばあちゃんのもとに、もう電話を置いておかない方がいいだろう、とのことになりました。

 

ついに解約なのかな。
家に持って帰って置いていると、わたしが仕事中にどうやら電話がかかってきたようでした。

 

母のお友達から、びっくりして私に電話がかかってきました。
「電話に出るんやけどあのひと(母のことです)、どなたですか?どちらさまですか?お名前は?って言うんよ!!どうしたんかと思ってびっくりしてしもうて!!」
「すみません、それ、まごなんです」

 

どうやらオムそばちゃんが電話に出た時の声が、母そっくりだったようでした。
「まー、似てるわね!!わたしびっくりしちゃった!まだ胸がどきどきしよる!!」

 

そうか、そんなに似てるのかな?
思わず笑ってしまいました。

 

そしてオムそばちゃんに、おばあちゃんの電話に勝手に電話にないのよ!と叱っておきました。

 

お抹茶苺さん

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 

~~ 相談 3 ~~

 

 

②お母様にとって幸福な状態を作ってあげたいがどんな状態ですか?人との交流ですか、外出ですか?

 

母の幸福とは、「母にとって都合のよいタイミングで自分からこうしたい、こうする、とセッティングして、周囲がそれに従うこと」です。
身もフタもありませんが、そうなのです。

 

私が主導するのではなく、自分が来て欲しい時に呼んだら来るし、自分が行きたい時に行きたい場所に行くことです。

 

なので母の幸福な状態を作ること、は昔から非常に難しいのです。
 

母は「待つ」ことが難しい人です。
そのことをずっと人生を通じて、いろんな人にワガママ、ワガママと言われてきましたが…。
最近のADHDなどの研究が進んで知識を得るにつれ、これは、ワガママとは少し違っているのではないか?と薄々感じるようになりました。

 

そんな母にとって、帰りたいと思うのに帰ってはいけない、というのはそれだけで大変なストレスのはずでした。
かといって、返すわけにもいかない。

 

そのようなことを、どういえばいいかと迷いながら考えていると、
「お母様の昨日のような爆発というか、感情的になられるのは、認知症というよりは、性格8割なのではないかと思いますがどうでしょうか?」
と所長さんが仰いました。

 

はっとさせられました。

 

 

そうだ。
母はまだ自分でバスに乗って駅まで行って戻って来ることが出来るじゃないか!
食事・薬管理・掃除以外は、まだできる。まだいける。
着替えだって出来るし、お風呂もしっかり入ってる。

 

自分だけでなくて、第三者の方から見てもそうである、と感じられたこと。
これはとても大きな救いでした。

 

 

③最終的に、落としどころをどの方向性で考えていますか?

 

これはとても難しい答えでした。

 

最悪、今あいている「鍵つきのホーム」に入れるしかないと思っています、と答えました。
広くて病院のにおいのする場所…。トイレ、お風呂も共有…。
本人はすごくいやだと思う…。

 

お友達の「あそこだけはやめておいたほうがいいよ」と言われたのも気になる…。
それでも、それしかなかったら、仕方ない。

 

口には出しませんでしたが、所長さんはなんとなく敏感に感じ取ったみたいでした。
「正直、自分もお母様はまだこの(鍵つきで認知症対応の)施設には早いし向いていないと思います」
と言ってくださいました。

 

 

④お母様は今、帰ろうとすれば帰れてしまう資力を持っておられますか?

 

通帳・キャッシュカード・印鑑すべてこちらで保管しました。
財布の中身はぎりぎり帰れない額にしています。

 

⑤最後になりますが、認知症だとすれば、昨日のような対応(家はここ!戻って!と言ったりもみ合いをしたり)はくれぐれもしないで頂きたい

 

本当に大変申し訳ございませんでしたー!!!

 

 

 

 

→→ 相談 4 に続く

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