パスワードとわんちゃん
会社で、わたしは多少パソコンが使えるので、よく質問が来ます。
ぜんぜん、すごくよくできるわけではなくて、多少使える程度なのですが…。
パソコンに弱いおじさんが多いので、すごく出来ているような扱いになってしまっています。
今日もお願いされました。
「りきちゃん、お願いたすけて!」
このかたは、すごく勢いのある方で、たいていの人はその勢いに押されてしまいます。
悪気はまったくないのですが、畳み掛けるように
「で!?だから!?何!何なの!?」
と言われると、プレッシャーにもなるようで、動きも勢いがいいです。
なので、前のお店では周囲の人がひそかにパワハラの相談をしていたこともあるみたいです。
けっして悪い人ではないのですが…。
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わたしにはパソコンの負い目があるらしく、当たりが柔らかいです。
パソコンさまさまです。
(と言っても本当にそれほどわかってるわけではないのですが…)
「このパスワード変更って何なの!?どうすればいいの!?」
「それは、ここの設定から変更できるみたいですよ」
元のパスワード:
新しいパスワード:
新しいパスワード(確認):
よくある画面です。
「元のパスワード画間違っています」
「元のパスワードが間違っています」
「元のパスワードが間違っています」
「あのう、現在のパスワードがちがうんだと思いますよ…」
「そんなはずない!ぜったいそんなはずない!これ!これだよ!!変えてない!!」
手帳のパスワード帳みたいなのを開いてそう主張します。
(おじさまがたはみんな、自分の手帳にパスワード記入されてます。リスク管理の観点からはよくないらしいですが、現実は仕方有りません)
その中に、いかにも「これなんじゃないのかな~」というパスワードがあります。
でも駄目です。
「これなんじゃないでしょうか。ちょっと入れてみてくだ…」
「絶対違う!そんなはずない!!!」
(困ったなあ…)
キーボードでの入力が間違っているだけだ、と主張します。
そうだ!
「じゃあ、ワードにちょっとパスワードを打って見てください」
これなら文字が見えるので、スペルが確認できます。
そして、パスワード画面にコピーしてもらいました。
「元のパスワードが間違っています」
これでやっと、本当に違うということを信じてもらえました。
「あれ~!?じゃあやっぱり違うのか…!?」
一事が万事、こんな感じです。
勢いがいいのと自信があるのでなかなか先に進みません。
やっぱり、元のパスワードは「これなんじゃないのかな~?」とわたしが思ったので間違いありませんでした。
さて、今度は新しいパスワードを入れないといけません。
これなんじゃないのかな?と思ったのは、『ジロマル123(仮)』というようなものでした。
「うちの犬の名前なんだ」
最近、その人は子犬を飼いはじめてすごく可愛がってます。
しかし、子犬の方はご主人におびえて、あとずさりしてぶるぶる震えてしまうと聞いてました。
あの勢いでは、子犬も怖いんだろうな…と思ったのを覚えてます。
笑いをこらえながら、
元パスワードに『ジロマル123』と入れてもらいます。
「じゃあ、『ジロマル123』は使えないんだよね!?」
「はい、そうです。新しいパスワードにしないといけません」
「じゃあ、『タロマル123』」
もう思いっきり、口に出して言っちゃってます。
パスワードなのに…。
「前に飼っていた犬なんだ」
「それはそれは…」
子犬を飼う前は犬は飼っていなかったはず。だとすると、亡くなってしまったのかな。
「亡くなっちゃったんですか?」
「いや。逃げた」
「!?」
「マルチーズでね、二年ぐらい家の中で飼ってたんだけど、少し窓を開けた時にすごい勢いで飛び出して、もう戻ってこなかったんだよ」
思わぬ展開です!
「張り紙もして、ずいぶん探したんだけどね」
「そ、それは...。いい人に拾われて可愛がられてるといいですね...」
「ほんとにそうなんだよ」
飼ったばかりの子犬(ジロマルくん)は後ずさりをするし、タロマルくんは逃げ出したんだ。
子犬くんが後ずさりすると聞いたとき、周りの人は影で
「でしょうね」
などと言って笑っていましたが…。
犬もなかなか、楽じゃないな、と思いました。
タロマルくんが幸せになってますように。
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