施設からの電話 2
またおばあちゃんの悪い病気が始まったと言う思いがよぎりました。
いやいやいや、しかし。しかしです。
もう3ヶ月も経つのです。
それはおばあちゃんだって体調を崩すし、また顔を腫らしたり、目の下を痛くしたりするでしょう。
ちょっと前には、どうしてるのか心配、なんて言っていたくせに…。
身勝手もいいとこです。
「とりあえずお薬のカロナールを飲んでいただいて、翌日はお医者様の検診なので内科ではありますけど見ていただきます。それでまだ治らないようだったら眼科に連れて行っていただけますか?」
「わかりました」
「目の下が痛む」のが眼科でいいものなのかさっぱりわかりませんが、とりあえずそう答えて電話を切りました。
眼圧検査みたいなものになるのかな…。
そう考えてると、オムレットくんがすごく暗い声を出します。
「今?いま、このタイミングで?」
ええ~。オムレットくん、やはりおばあちゃんが関わってくるのイヤなのか…?
「オムそばちゃんがお熱が出ているのに?」
はっ!
そうだった!!
オムそばちゃん、山梨から帰ってから鼻水と咳がすごいです。
微熱ですが熱もあります。
帰って親二人がダラダラしている間に、発症しました。
倦怠感はないらしく、恐ろしいほど元気です。
ピョンピョン飛び回ってコロナだったらどうしようどうしようと言いながら、しきりととコーヒーを嗅いでいます。
たまに面白そうな顔をして
「あれっ?におい感じないかな?」
などというのですが、お昼にラーメンを出したら恐ろしい勢いでバクバク食べて、まだもう一袋食べれるかもなどという勢いです。
「味はあるの?」
「すごく美味しかったよ~、ラーメンだもん!」
全く味覚障害が出てるとは思えません。
コロナが流行っているからコロナになってみたいレベルです。
親二人がそのたびにビクッとして過剰反応するのが楽しいみたいです。
しかし無症状の人だっていることですし…。
素人判断はできません。
そして今お休み中でお医者様があいていません!
「う~~~~~ん」
もう、何をどうすりゃいいのか。
しかし確かに、ここでしか会えるチャンスはないかもしれません。
そろそろ、おばあちゃんのデジタル面会の書類を書いて持って行こうとしていた矢先です。
(何となくどうしたらいいのかわからず、まだ持って行っていませんでした。)
面会禁止と言ってはいたけれど、いざこうなると雑多な菌がたくさんあるであろう外部に、あっさりと出すんだな、なんて思いました。
今、喧嘩を乗り越えて(多分)、やっと持ちこたえて、起きることができるようになり、ごはんを作れるようになり、お弁当を作ってお掃除をすることが出来るようになり…。
という所で、あれはもしかして鬱だったのかもしれない、でもおばあちゃんにこれほど会えないのは心配だ、なんて思っていた矢先…。
皮肉なことですが、いざ母が会いたがっている気配を感じると、またあの体の動かない、暗闇みたいなテンションにぐうっと自分が落ちて行きそうになるのを感じました。
これほどやっぱり、母のことは自分にとって負担だったのか。
「自分が会いに行く」ならいいのに、「母が呼んでいる」ではこんなにテンションが下がるのです。
うまく言えませんが、どうやら意思決定がどちらにあるかが強く関係しているような気がします。
たぶん、母に振り回されること、がトラウマになってるのです。
何となく暗~い雰囲気になって、みんな(というか親ふたりが)沈んだ感じで寝付きました。
まあ…でも、やっぱり、オムそばちゃんのお熱とか、色々心配なことはありますが、とりあえずこれでおばあちゃんと会えることだろう。
そう思いました。
他に撮るものがないのでプランター野菜 ばっかり撮ってますが、シソが今年は元気です。