くるみとり
もうすっかり秋になりました。
わたしは秋の味覚の中でも、特に柿が大好きです。
しかし、残念ながら、家族の誰ひとり柿が好きな人がいません。
梅干もそうなのですが、どうしてこうも私ひとり味覚が違うのか…。
オムレットくんは仕方ないとしても、こども二人ぐらい、どちらか味覚を受け継いでくれてもよかったじゃないかと思うときがあります。
昨日も、柿を買おうとしたのですが、オムレットくんが嫌がって、買い物籠を右に左にふりまわして入れさせまいとします。
子供かー!!
まあ、ひとりじめできるという利点もあるにはあります。
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オムレットくんが、
「くるみとりに行こう!」
と言います。
川沿いにおにぐるみの木がたくさんはえているエリアがあるらしいのですが、そこにたくさんのくるみが落ちているらしいです。
おにぐるみ…。私は知りませんでした。
調べてみると、何とジャパニーズ・ウォルナッツというらしいです!
完全国産です。
しかし、果肉は小さいとあるので、大変そうだなあ。
そんなに食べるほど取れるのかな?
そう思いながらついていってみると、川沿いに確かに、ふぞろいに木が生えています。
「川の上流から流れ着いたクルミが、芽を出したんだよ」
そういえば、台風での川の増水があったとき、オムレットくんこのくるみの木をとても心配していました。
どうやら、釣りに行ってるとき、おじさんが落ちているくるみを取って、靴で果肉を落としているのを見たらしいです。
しかし、かなりの藪の中です。
オムレットくんのあとをついていくと、いかにも釣り師さんがみな使っているんだろうなという、けものみちみたいな細い道が川の方につながっています。
そこを入ると、護岸のために置いたテトラポットがあるあたりに入るのですが、おにぐるみの木の下…。
あります、あります!!
どっさり落ちています!!
すごいです。これは、拾うだけあります。
まだ青っぽいところが残っている実なのに、びっくりするほど落ちています。
風に吹かれたから…?
枝ごと落ちているのもありました。
オムそばちゃんはくるみとりにはすぐに飽きて、あちこち観察して回ってました。
タンポポが綿毛になっています。
「野生の豚やきつねが出て来そう!」
なんて言ってます。それを言うならたぬきじゃないかな。
先日、ネットできつねが笑っている所を見ましたが、きつねってすごい声で鳴くんだなと思いました。
鳴き声がすごく多彩で人間っぽいです。
これは、化かすとか言われるわけです。
人気の無い川沿いでくるみをとりながら、きつねにあんな笑い方で笑われたら、腰を抜かしてしまいそうです。
くるみを拾って、川沿いの道に戻ってくると、オムレットくん、道にくるみをぶちまけました。
「!?」
「こうして、コンクリートの所で足で踏んで、果肉を取ってた」
コンクリートにこすられてあっという間絵に中のくるみが姿を現しました。
ずいぶん人の来ることのなさそうな、川沿いのはじっこですが、なるべくきれいに果肉を道の上から取りのぞいで、草藪のなかになげとばします。
「ほうきをもってくればよかった…」
「雨が降ればすぐに取れるよ」
ついでに、古そうなくるみも、いくつか藪に投げてみました。
くるみの木がもっと生えてくれますように。
オムそばちゃんが、くるみをつまみながら言います。
「そっか、頭に角が生えてるのか。だから、おにぐるみって言うんだね」
涼しくて、面白くて、とてもよい思い出になりました。
…が。
これだけでは終わりませんでした。
上を見上げたら、まだ落ちていない実がたくさんありました。