今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

混乱

 

余分なお薬は体をいためるだけだから、やめた方がいいです、と内科の先生に伺っていました。


幸い、今は骨折のあとの痛みもないようですし、そうお話すると
「お薬もいらない!?」
と怪訝な顔をします。

 

電話の一つもかけて聞けばいいじゃん!!

 

あまりにも怒った顔をしているので先生もとまどっていますが、それでも…。
長々と整形外科のあれこれについて(母のことではありません)…。
「骨密度とは」みたいなことについてお話されました…。

「何かあったらまた来てね」

 

  

 

シトラスの香り!W洗顔不要!とろけるクレンジング 90g お得な3個セット・送料無料

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 

 

内科で腹を立て、整形外科で腹を立て、外に出てから
(昔、この病院はこんなじゃなかった)
と思いました。

 

その時どきの先生で当たり外れは多少はありましたけど、どの科に行っても、ある程度は、さすがだな、この地域で一番慕われて、何かあったらあそこ、と言われるだけのことはあるな~、と思っていました。

 

今思えば、ですが、
レントゲンや骨密度などの検査をすでに受けてしまっていたので、その分の請求をかけなければならず、検査結果をチェックすれば、それは点数になるので診察をしないわけにはいかない、ということだったのかもしれません。

 

だとすれば、そう説明して欲しかった!!
そうすれば、私ももう少しきちんと丁寧に説明できたかもしれません。

 

待ってくださいの一点張りで、結局キャンセルした診察まで無理矢理に押し込まれ、滅茶苦茶に待たされて、説明しようにも母は目の前にいますし…。

 

結局こうして診察に入ってしまえばもう理由を言おうが言うまいが同じこと。
ならば、説明してやるものか!
とすごい失礼な態度でムカついた顔を隠しもせずにいました。

 

看護師さんたちも、何なんだこの人?という顔をしていました。

 

やっと解放されて、はらわたが煮えくり返る気持ちで出て来ると、何と、ちょうどトイレから出てきたさっきの内科の先生に出くわしました!!
何か、すごく考え込んだ様子でいます。

 

こちらの顔を見て、びっくりした顔をします。
「あれっ!?どうしたの!?どうしてまだこんな所に!?」
先生、ちらっと整形外科の方を見ます。
「結局、診察を?しないとだめだって?」
「はあ…そうらしくて」

 

先生、どうやらとても私たちのことが心に残っていたらしくて、今もずっと考えていたという感じでした。
そして、母の聞こえない距離に引っ張られました。

 

「出来る限り、お母さんのね、したいように暮らさせてあげるのが一番です。点滴なんてしなくていい。無理に食べさせず、食べれる量だけでいいから。肝臓が受け付けない。処理できない水分を無理にいれても、かえってむくんでしまう」

 

しまった、言い忘れたなと思って考えていたらしきことを、いまさらたくさん説明されました。

 

お腹が張ってきたり、痛いと腸閉塞の可能性があるのですぐに連れて来て欲しいとのことでした。
さっきは、先生も動転していたようです。

 

途中で、整形外科のあの看護師さんが通ります。
(あっ…?)
という不振げな顔でこちらを見ていました。
もうこの看護師さんには、うらみしかありません。

 

きちんと説明もせずに、すぐだから、すぐだからと言って結局、二時間近く待たせたのです。

 

しかし、もう考えるのはよそうと思ってその場を離れました。

 

* * *

 

車椅子で遠い駐車場まで運び、やっと二人きりになりました。

 

どっと疲れが押し寄せてきましたけど、まだ余韻があってカッカしているので、さほど感じません。
このお医者さんや看護士さんとの誤解が誤解を呼ぶ、妙な押し問答によって、なんだか本来感じてしかるべきショックがあまり響いて来ませんでした。

 

ゆっくり事実を嚙みしめる暇もないというか…。
それが、今となっては、案外にも有難いことであったのかもしれないとちょっと感じるようになりましたけど、その時はもう、気も立っている上に混乱してショックで、むかついて滅茶苦茶な気分でした。

 

そして母には伝えたくない。
普段どおりに接していたい。変に気を使ったり悲しんだりする必要はない。
そう思いました。

 

f:id:zerohours:20201105183204j:plain



 

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 


ハンガーバー タワー tower キッチンタオルハンガーバー タオル掛け