今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

夕暮れ症候群

 

私はちょっと黙ってしまいました。
母に「どこに?」と聞かれて、「施設に」と言う事ができませんでした。

 

イヤだろうなと思ったのです。
そのあと、押し問答を繰り返しました。

 

母は、断固出ようとしません。

 

「帰らない」「むり」
の一点張りです。

 

これはまずいかもしれない。

 

 

石川樹脂工業 ゆらぎタンブラーS 240cc ディープブルー

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 

 

軽く押し問答になりました。
強く言ってはだめだという気持ちが前よりも強いので、辛抱強く言ってみますが、母はまったく動こうとしません。

 

靴をはこうとしません。
頑強に抵抗しています。

 

押してうながしてみたりしましたが、母はもう軽くなっていて、歩くときもふらふらする体を支えて歩いているつもりだったのに、こうなってみるとやはり異常に力が強いです。

 

力、強っ!!と思いました。
私の方がふらふらしてしまいます。

 

母は、リビングに戻ってしまいました。
仕事して家であれこれ家事もして、へとへとになった私は、玄関にうずくまってしまいました。

 

ここできたか、と思いました。
ずっといいことばかりなわけなかった。どこかで来ると思ってたらここか。

 

母は、ウロウロしたい気持ちがあるので廊下に出てきますが、私を見るとすぐにリビングに戻ってしまいます。

 

またやってきたときに、力をふりしぼって
「お母さん、行こう」
と言いました。

 

「とてもむり。行かれん」
「帰らないと」
「帰るってどこへ。到底、帰られん」
「でも、行かないと…」
「どうして帰れる?」

 

どこへ行かせようというのか?と聞えます。
答えることができません。

 

誰か助力になる人はいないだろうか?
くるみくんにLINEしましたが、既読がつきません。オムそばちゃんはまだ習い事です。
いつもいつも子どもたちに頼って申し訳ないです。
こんな時に…どうしよう。

 

母は、私のすすめに従ってまた足を出しましたが、ひっこめてしまいます。
そしてひとこと
「こわい」
と言いました。

 

ちょっとだけ、はっとしました。
外はもう真っ暗で、すっかり夜みたいです。
この家(肉体)から出て、どこのくらやみへ行かねばならないのか。
と言っているように聞こえました。

 

夕暮れ症候群…。

 

でもまだ、5時半とかなのです。
もう季節がすっかり冬に近づいて、夜が早くなっているので、こんなに暗くなっているだけなのです。

 

これはもう、説得を言い続けるしかない。
ひたすら、行くよ、行くよと言い続けていると、やっとのことで片方、靴を履いてもらうことに成功しました!!

 

ここからは、何とかうまくいきました。
一歩一歩、励ましながら足を前に出してもらい、やっとのことで駐車場までたどりつきます。

 

無事に母を送り届けて、施設の門を出た時には、めまいがするほどほっとしました。

 

もしかして、泊めなければならない?
と思ったときの心理的負担はすごかったです。

 

今度から、あまり遅くならないように注意しよう。
でもこれからどんどん夕暮れは早くなっていきます。

 

もしくは、くるみくんかオムそばちゃんんにいてもらおう。
そう思いました。

 

 

f:id:zerohours:20201202143900j:plain

暗い話題なので、モックンに癒されようと思いのせました。
本文にまったく関係なく…モックンにも申し訳ないです💦

 

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 


栓抜き 缶詰開け オープナー 8in1多機能 安全 人間工学 簡単缶切り 調理器具 省力便利 操作簡単