壊れたレコード 3
夫のオムレットくんはたぬきのようにお腹が出ているのを気にしていて、健康器具を買ってくることがあります。
今日、子供がふりまわしている見慣れないおもちゃを取り上げたら…
↓正体はこれでした。
確かに肩こりはよくなりますが、最近、まっっっっったく使っている所を見ません。
そっと枕もとに置いておきました😑
~~ 壊れたレコード 3 ~~
母にすぐに電話を折り返して、その方は以前、勤めていた総合病院を退職されて名誉職だけに名前が残っている事。
その総合病院系列の老人ホームは確かに存在するけれど、場所が駅からかなり遠く、不便な事。
現実的ではないし、もう病院も退職されているようなので、無理だと思うと伝えました。
「そうね、そうだろうねえ。もう引退してるよねえ。そりゃそうやわ。こっちがこんな年なんやもん」
母はとてもがっかりした様子でした。
それでも、自分なりに腑に落ちたようで何度も同意していました。
ずっとかたくなにしがみついてきた選択肢の一つ「関西の老人ホーム」
その話は、私が独身の頃からずっと、冗談のように
「年をとったらそこに行く、入れてもらう!」
・・・と言っていたなあと、今更のように思い出します。
今となっては、さまざまな母のサインがあったことを思い出します。
相手をするのが面倒でずっと背中を向けていたけれど、母にとっては意味があることだったんだ。
過去と一緒になって、少しずつ、手繰り寄せられてくるようでした。
私は若い頃、母の昔話を聞くのは好きでした。
戦後の動乱の中のさまざまな描写は、ドラマチックで楽しかったです。
この方との見合いのエピソードもその一つでした。
旧家で昔ながらもお見合いというと、和服を着てお互いに座って…というのが正式なイメージがありますが、そこまでおかたいものではなくて、もっとゆるいものでした。
お互いの両親がなんとなく会わせてみようか?と家をたずねてきた風を装って二人を会わせてみる。
母の美化された記憶をひいて、伯母や祖母からの話を思い出しても、それは縁側でちょっと話をした程度です。
どう?と聞かれたけれど、母は「う~ん?」と返事をしてそのまま何も言わなかった。
それで、話は流れた、と聞いています。
それから母は、関西のの老人ホームの話はしなくなりました。
意外にもすうっと受け入れられたのです。
どうせまた忘れてしまうだろうと思って身構えていましたが、拍子抜けした気持ちでした。
見栄っ張りは置いておいても、母の歴史の中でもかなり強烈な一幕だったのだと思います。
→→ 壊れたレコード 4 に続く