真綿で首 2
母がお世話になっている施設の所長さんが異動されるとのことで、ご挨拶しました。
所長さん「一時はどうなることかと思いましたが…」
私「本当に色々ありました」
オ「いや、本当にお世話になりました」
オムレットくんと私と所長三人で、一瞬、遠い目😶😶😶になりました。
認定調査のかたにも、
「お母さんはちょっと忘れられないキャラですね(笑)」
と言われました。
(その節はたいへんお世話になりました!)
隣人、叔父さん、地元のヘルパーさん、ケアマネさん
たくさんのかたに支えて頂いてます。
なかには色んな方がいると思いますが、母は恵まれています。
日々、感謝の毎日です。
~~ 真綿で首 2 ~~
二月末に「通帳がない」
三月に関東までひとりで来る(!)
四月に通帳をご近所に探してもらおうとする
五月に具合が悪い
六月にご近所に薬を病院に取りにいってもらおうとする
・・・
およそ二月から、じわじわと「何か」が進行し続けているのです。
気になったのは、ホームを探すことはともかくとして、特に「引越しについて具体的なこと(片付けをする、貴重品をまとめるなど)」について話したことは、毎回かならずリセットされました。
毎回、完全になかったことになります。
家の片付けや整理など、まったくしている様子がありません。
もう、迷っている場合ではありませんでした。
私もそれまで、ヘルパーさんを増やして対応する方がいいのかどうか迷っていました。
ヘルパーさんの頻度を増やす提案は、母が常に拒否します。
これ以上、人を家に入れたくない!私は平気!と言うのです。
地元の老人ホームに入る選択肢は、ないと判断しました。
そばにいなければ、動きようがない。
この電話で、一時的にでもうちに引き取る気持ちは決まりました。
まだ記憶があり、体も動くうちにうちにこちらに来て慣れた方がいい!
それまでに、以前お世話になった不動産屋さんに打診を入れていました。
いつもの担当さんはいなくて、いかにも新人っぽい男の子が対応していました。
奇妙なことに返事がとても遅いのです。
母からの電話で苛立ったついでに、催促のメールを入れました。
電話でも話しましたが口が重く、反応も悪いのです。
きちんと来店して対面で聞いてみたいことはたくさんありました。
高年齢層が借りることのリスクは当然あるでしょう。
こんな場合の不動産屋さんの意見はどうなのか、また、実家の処分の流れはどのようにすればいいのかなど、色々聞きたいことがありました。
なのに、初動の対応が悪すぎました。
いつもの慣れた担当さんに変わってもらって、指摘や相談する気にもなれませんでした。
あとで色々調べていると、事故物件になりやすいのでお年寄りの一人暮らしに借りる話は不動産屋さんも警戒するそうです。
それならそうと、正直に話してくれればいいのに…。
とは思いながらも、無理もないことだとも思うし、内覧するにも肝心の母がいない。
夏休みまで、こちらの路線は保留にせざるを得ませんでした。
母の記憶は益々もたなくなり、一日でリセットされるので、次の日になると忘れています。
しかしこちらに来たいという気持ちもまた、事実のようでした。
「こっちで賃貸マンションかホームを探そうね」
と言うと、
「そうする!そうやね、ああ、うれしい」
と嬉しそうにしています。
→→ 真綿で首 3 に続く