今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

家を処分する日 2

news.yahoo.co.jp

 

今回の台風の影響でのことで、こんなニュースが出ていました。

 

えっ!!

一瞬、何度も読み返してしまいました。

 

水、飲めるの???

 

おばあちゃんの家の片付けをしていたとき、大量の水を見つけました。
しかし、相当に年月が経っていて、最長のものは十年たっていました!

 

十年たっても、水は水なのでしょうか??
あれは飲めたのでしょうか!?

 

でもたぶん、それを知っていても自分で試す勇気は出なかったと思います。(人にあげるのもちょっと…です)
とにかく、プラごみの始末がものすごく大変でした。
これだけで、プラの袋が5袋ぐらい出来たぐらいの量でした!!

 

金魚モールド レジン

 

おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 

~~ 家を処分する日 2 ~~

 

 

「売れた!」

 

突然、目に光がよみがえったようでした。
そしてこう言いました。
「○○○円より安くは売らんで!」
「う、ううう~ん………」
(いや、あの立地と古い家じゃ、そんなのとても無理だよ…)
「大丈夫だよ」
と言うしかありませんでした。

 

通帳はこちらで保管していますが、思ったよりも母のたくわえが少ないことが不安でした。

 

あのとき、すごい高級な入れ歯を作っていたな~。
毎年、何万円したの!と自慢しながら服をよく購入していたな~。

 

とあれこれ思い出します。

 

いや、母のお金を母がどう使っても文句は言えないです。

 

じっさい、入れ歯はめちゃくちゃ大事でした!!
これだけは、高級なのを作ろうかどうしようかと相談されたとき、いいから作っておきなよ~と答えておいてよかったと思います。

しっかりものを噛んで食べられるので、体力が落ちません!

 

しかし、入院や病気になった時にどうするか?
今の施設にいるにしても、グループホームに入るにしても、やっぱりかなりの費用はかかります。

 

となると、やはり家は処分するしかない…。
もやもや…。

 

オムレットくん「逃避するな~!!」
わたし「だって帰りたくない!!おばあちゃん連れて帰るの怖い!!」

 

これは本当でした。

 

「頓服のお薬をどっさり持って行くしかないよ」
とオムレットくんが言います。

 

それしかないのか…。

 

 

 

近くの温泉地に宿を取りました。
家族風呂です。
地元の人は地元の温泉にあまり行きませんから、いい機会だと思いました。

 

「ヒマが出来たら、あんたと二人で旅行したいねえ」と母はよく言っていました。
こんな形で実現するとはなあ。

 

母は納得して旅立ったはずですが、新幹線に乗る時も、何度も腑に落ちない表情になることが多いです。
「どこに行くんかね?」
「帰らんといかんわ(施設にです)」
と何度も言います。

 

母と一緒にいる時に一番キツいのは、母は大変なおしゃべりなのです!
黙っているということがなくて、返事をしなければならないのですが、認知症になってからはとにかく、返事が難しいです。

 

しかし今回は、こちらも必死です!
何度も何度も何度も何~~~~~度も!
しつこく契約のこと、家が売れそうなことを重ねて話をしました。

 

母にとっては、久しぶりの地元です。
もう戻れないのではないかと思っていた場所です。

 

 

 

→→ 家を処分する日 3 に続く

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必死すぎるネコ