おばあちゃんとハム
お正月早々に施設から電話がかかりました。
「お母さま、転倒されまして…」
「!!!」
おばあちゃん、また転んだみたいです。
施設のかたも、クレームを入れた後に起きた転倒なので(もう二回ほど起きてます)これは…というのがわかるので、大変恐縮されてます。
しかし、こればかりは…。
わたしとしても、ちゃんと見ててくださいよ!などと言うことは…とても出来ません。
ずっと母だけに集中してみているわけにはいかないです。
そんなのとても無理な話です。
うちの母は本当に大変な人なのです!
狙ったようにすきをついて、何かを起こしてしまうのです。
何かの衝動が母の中で働いているみたいです。
いま!
いま、行かなければ!早く!
というような衝動です。
強く本能に働きかける力のようなもの…。
昔から衝動的で感情にまかせて動く所は多分にあったので、予想がつきます。
これを家で見るのはほんとうに大変です。
片時も目が離せない、と思ってしまうと思いますし、疲れて余裕もなうくなってしまうでしょう…。
介護で人生を諦めないと書かれててぐさっと突き刺さりました。
グループホームに入れたおばあちゃんはまだいいほうです。
幸いにも、どちらも軽く打った程度でガンガン歩いているみたいなので、お任せすることにしました…。
「骨折していたら歩くことはできないです」と病院には言われました。
この歩けるというのはめちゃくちゃ大切で、おトイレにもちゃんと自分で行ってくれます。
おトイレに行けなくなると、これが寝たきりおむつ生活のはじまりです!
おむつは大変です!
衝動的ではあっても、母がまだ動けていることの方を感謝したいと思います。
ハムの話
「どこに入れた!」
うちでは、義理実家から頂いたハムを探すのに右往左往してました。
題名が「おばあちゃんとハム」なのですが、おばあちゃんがハムを食べたという話ではないんです。
うちでのことです。
(しかもずいぶん前、義理実家から帰ってきたときの話です)
ハムが…ハムがどこにも見つかりません。
誰が!?どこに!!と散々議論します。
「義理実家に忘れたのかも」
「忘れてたら連絡が入るはずだよ」
そこで、オムそばちゃんが言い出しました。
「しちほうの袋に入っていたかも…」
「しちほう?」
みんな首をひねります。
「ああ、七宝か!」
オムそばちゃん、学校の課題で「日本伝統の柄」を検索していました。
そのとき、「これがしちほうなんだね!」と言って七宝柄を印刷していたのをわたしも思い出しました。
どうやら車の中に置き忘れていたみたいです。
ハムは無事、手元に戻りました。
もうわたしたち二人とも、記憶が怪しいです。
会社では、
「ストレスも関係するみたいですよ。まだ大丈夫!」
と慰められました。
その言葉を...きっとそうだ、と思っておくことにします。