今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

温泉にどハマり

 

くるみくんに言われました。
「最近、お母さんたちは温泉にどハマりしてるからね」
「………」
一言もありません。

 

近所にずいぶん昔からある銭湯のような、温泉のような場所がありました。
オムレットくんが子供の頃からあるらしいです。

 

割と繁華街や住宅地の入り混じったど真ん中にあって、温泉らしくない本当に普通のビルです。
その建物自体もかなり古く、あやしいです。
しかし、名前は周囲の人から本当によく聞きます。

 

「あそこ好きなのよ~」
「暇があったから行ってきちゃった」

 

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おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 

 

値段は普通の大衆温泉よりもちょっとお高めです。
広く敷地を取っているわけでもないし、そんなに大きな駐車場を備えているわけでもありません。
本当に普通のビルなのです。

 

一度行ってみよう。
オムレットくんと、おっかなびっくりたずねてみました。

古い昭和風のカウンターはホテルのようです。(広くもないです)
くつのかぎを預け、タオルは支給されます。
そのままエレベーターに男女別れて乗ります。

 

こんなビルの中に、いったいどうして?どうやって?どこに?というような温泉空間が広がっていました。

 

柵できっちり覆われた露天部分がちゃんとあり、どちらかというと洋風のベンチや、海辺のリゾートに置いてあるようなビーチチェアが置いてあります。

 

ちょっとびっくりしてしまいました。

 

屋根つきのハーブ湯も、西洋のお庭にあるような丸屋根がついていて洋風です。
だいたいにおいて大衆温泉は準・和風!を売りにしていることが多いし、箱根の温泉などに行ってもとにかく木造で和風なので、すごく新鮮に感じました。

 

しかし施設自体は古いので、チェアも丸屋根も古びてはいるのですが、そこがなんとも落ち着く雰囲気を醸し出してました。

 

線路沿いなので、寝転がるタイプの炭酸泉に横になっていると、カンカンカンカン…ガタンゴトン…とひっきりなしに電車の音が聞えます。
それがまた、眠気を誘います。
すごくリラックスできました。
古びていますが清潔で、汚れた感じはしません。

 

オムレットくんと合流すると、オムレットくんもびっくりした顔をしていました。

 

「何か色々とすごかった」

 

男湯の方ではもう、常連客ばかりなので何とお湯につかりながら携帯を見ている人なんてたくさんいるんだそうです…!!!
さすがに女湯はそんな人はいませんでした。
でも、支給される部屋儀でお風呂場を歩き回って、ビーチチェア(みたいなもの)で寝ている人はいたな…。
軽い文庫本なら持ち込んでも誰にも怒られない感じです。

  

オムレットくんも私もハマってしまって、お休みのたびごとに行くようになってしまいました。
特に狙い目は、土曜日のオムそばちゃんの習い事です。
くるみくんはお友達と遊びに行ってしまってます。

 

その習い事は熱心な子も多いので、オムそばちゃんも影響されて、本来1時間の所をかなり早めに行って2時間ぐらいやっていたりします。
その間、手持ち無沙汰にあっちこっちオムレットくんに買い物につれまわされてました。
でもお迎えの時間を見ながらなので、落ち着いて買い物できません。
早すぎると待つことになります。

 

その時間を、温泉に使うようになってしまったのです!
最近はもう、あまりにもリラックスできるので、二人を置いて午前中に「ちょっと行って来るね」などと言っていくようになってしまいました。

 

オムレットくん、
「もう、これはさすがに年会員とかになったり、回数券を買ったりした方がいいんじゃないかな…」
と言い出しました。

 

ここがリラックスできる一つの理由として、すごく静かです。
家族連れがほとんどいません。
ご近所の常連さんや、サラリーマン、OLさんがゆっくりするために来ている感じです。

 

私は、子供の声はまったく気にならないタイプだと自分でも思っていたのですが…。

 

子供の声は、不安になります。
大丈夫かな。安全かな。転ばないだろうか。怪我しないだろうか。喧嘩してないだろうか。

 

悪い意味の不安ではありません。ただ、すごく気になるのです。
お年よりが落ち着かないと文句を言うのも、少しだけわかるような気がします。
(だからといって、保育園を作るのに反対したりぜったいしませんが!)

 

しばらくこの温泉通いは続きそうです。

 

 

 

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