母の通院つきそい 1
母の通院です。
この前の退院時から定期的に通院になったので、コロナの中でも会えるようになりました!
さて、久しぶりだなあ。
施設の方からは
「バンバン歩かれていますよ。車椅子どころか、歩行器もそんなものいらないと仰って、何か元気になっちゃって…」
と言われていたので、様子が知りたいです。
以前感じていたような、気持ちの落ち込みみたいなのはありません。
普通に母に会えるのが嬉しいです。
迎えにいくと、施設の奥から(わたしは入れません)、
「あっそうだ、マスクマスク」
という声に混じって
「そうよ!マスクせんと」
というはっきりとした母の声が聞えました。
あら元気だな。
しかも、足でしっかり立って杖もなく出てきました。
前よりも小刻みのすり足だけど、自立して歩いてます。
杖は、股関節の手術をやった10年前から、必ずつかないとだめですと言われてたんだけどな~。
認知症が入ってからは、使ってるのをほとんど見たことがありません。
理性的なときは、お医者様のいうことはキッチリ几帳面すぎるほどに聞く母でしたが、こうして忘れてしまうと、なしでもバンバン歩けちゃうという…。
ただ、実際に一緒に歩いてみると、やっぱり何かにすがらないといけません。
私がいる時はともかく、常に人にすがるわけにもいかないから、歩行器、いると思うんだけどな~…。
母は、私を見て目を丸くして、それから何かを思い出そうとするような顔で眉をしかめます。
あら、今日は…?
「これ、わたしのむすめ!?」
と、疑い深げに施設の人に聞いてます。
わからないかな?と思って、マスクをはずしてみせたのですが、どうも解せない感じです。
私の方をじーっとのぞきこんで、もう一度
「あなたわたしのむすめ?」
と聞いてきました。
わたしのことも忘れがちになってしまった…。
二、三年前の大騒ぎが嘘のようです。
でも、そばにいればそのうち思い出しそうです。
そこは長年の母娘なので、やっぱり一緒にいてふっと落ち着く空気があります。
久しぶりだね?と話しかけてみましたが、
骨折をしたこと、入院していたことなどすべて消えているようです。
途中でちょっとだけはっきりして。
「忘れるわけないわ。いつもあんたのことばっか考えてる。大事な娘やから」
と言います。
父のことがだいぶ消えてます。
妹のおばちゃんと、けいちゃんおじちゃんのことはわかりました。
生きて接していた年月が直近に近いほど覚えています。
おじちゃんの話をしていると、唐突に
「金借りとりゃせんやろうな?」
と言いました。
ちょっと、お薬でも抑えきれない、黒い疑念がふわっと浮き上がってくるようでした。
病院で、レントゲン室を求めて歩いていました。
目の前に「患者様相談室」と大きく書いてる窓口もあるのですが、入院、退院、費用について…なんて書いてるので、これは違うなとゆっくり通り過ぎて、館内の案内図の方に行こうとしていると、
母が
「そこに患者様相談室って書いてるよ」
と言って、いかにもその窓口に聞きたそうにしました。
まだ字、読めるんだね!
書くことはもう前々できません。
毎日欠かさずに読んでいた本や新聞もさっぱりです。
でも、まだ読める!
こんな所にいちいち感動します。
母が感動してるのを知ったら、(以前の母なら)読めるにきまってる、ばかにしないで、当たり前でしょ!と憤怒の形相で言いそうです。
ご近所の神社の写真です。
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