今日もまた違う一日

今日もまた違う一日

おばあちゃんが認知症になった時のお話です。

母の検査へ

 

おばあちゃんの病院、検査の始まりです。
のっけから遅刻してしまいました。
ガバッと起きた時には、すでに朝いちばんで病院が開く時間を過ぎていました。

 

前日に、施設の方から電話がありました。
母の体力がもたないと思うから、とりあえず受付だけして事情をお話し、それから母を連れてきてはどうかと…。
ありがたくお願いして、自分一人で受付するぞと意気込んでいたのですが、その代わりにおばあちゃんを迎えに行く必要がなくなり気が抜けてしまったのかもしれません。

 

オムレットくんはすでに出かけているし、昨日話したんだから起こしてくれよ~と思いながら、でも自分でアラームを消して止めたこともはっきり思い出してしまいました。
こうなるといつも通りに子供達を学校に送り出してから病院に向かいます。
(昨日、早めに出るから自分たちでしっかりしなさいよと説明したというのに…)

 

 

 

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おばあちゃんが認知症になったお話 → 目次

 

 

こんな時に限って喉が痛いです。
冬になると冬の朝にはよくある症状なのですが、こんな時期にはとても不安です。
熱は平熱、何ともありません。

 

病院に着いてみると今日は意外とすいています。

 

紹介状をもって並んでいる人たちの中に、やはり娘さんの付き添いありで連れてこられたおじいさんがいます。
マスクしておらず、娘さんが何度もつけさせようと優しくうながすのですが、嫌がってはずしてしまいます。
息が苦しいと何度も言われてます。娘さん困ってますが、おじいさんも困ってます。
うちも…。うちも同じです…。

 

予約はあっさり取れました。

 

母を迎えに行きます。
もともとが痩せてしまっていたので、あまり変化があるようには見えませんが、やはり顔色はつやつやしています。ご機嫌も良さそうでした。
ただ、とても…動きが緩慢になっています。
しかし、いつもチャカチャカしすぎで困っていたので、これは私にとってあまりマイナスな変化とは思われませんでした。

 

駐車場は一番遠い所に案内されてしまい、走って車椅子を取りに行きました。

 

結局、CT検査とレントゲンと骨密度を全部、一気にやってもらえたのでそこはありがたかったです。
やはり同じ日にして良かったんだ。

 

母は
「ここ、来たとこやね?」
と、覚えているようです。

 

レントゲンのとき、
「お名前と生年月日は?」
母は、はっきりと答えていました!
立てるし、歩けるし、答えられるので、検査の方たちも、まるで違和感を感じている様子はありませんでした。
一か月前に骨折した人とはとても思えない…。

 

しかも、前は
「あたしのなまえ何だったかな」
と言ってたのに、今日は調子が良いです。
なんだか嬉しい気持ちがします。

 

待ち時間、母は無口です。
ただ、あの例の赤いカバン!ずーっと気になっていたらしき赤いカバンだけは、何度も確認します。
ないわ、ないわと…。
「大丈夫、今日は持ってこなかったんだよ、部屋にあるよ」
と何度も言わなければなりませんでした。

 

そして、ずっと気になっていた、これは言わなければいけないぞと思っていたことを言いました。

 

「お母さん、具合悪かったんだね。それで食欲がなかったのに、どうして食べないのなんて言ったり、ひどいことしてごめんね」
母は何のことかまったくわからない様子でしたが、黙っていました。
そして、
「カバンどこやったかな」

 

う~ん。
伝わったのか、伝わらないのか、忘れてしまったのか…。
怒るのも、謝るのも、わたしの自己満足にすぎないのかなあ。

 

「あんた今日は連れて来てないんやね?」
と言われました。
これはきっと、オムそばちゃんやくるみくんのことだな。

 

名前も生年月日も、症状が進んでいると言われているのに、今日は言えたように、母にもふっと戻ってきたものがあるようでした。

 

 

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