焚き火でお芋
「いいお天気だね、たきぎ拾いたいな」
「拾いたいの!?寒いよ!?」
「ちょっとたきぎ拾い、面白かった」
と、会話を交わしている間に、寒いとか行っておきながら、オムレットくん、そのまま川沿いに車を停めてしまいました!
早すぎです。
以前拾ったカヤの燃えかたはすごかったです。
あまりにもすぐに火が付くし、自然に燃えるので面白かったのです。着荷剤なしで全然いけます。
その代わり、スウェーデントーチのときも思いましたけど、風が強い火は危険です。
あまりにもすぐについてしまう火が飛んでいって、火事になるかもしれません。
火遊びは相当に気をつけていないと危険だと思いました。
今日は何となくおだやかな日です。
たきぎは面白いようにとれました。
というのも、一昨年の台風のときの大水で流れ着いた木々が、今や、すっかりひからびて、当たり前ですが片付けたりする人もなく堆積したままなのです。
改めて見てみると、とんでもない大水だったんだなあとしみじみ感じます。
「中も空洞になってるから、カヤじゃなくてもよく燃えるよ」
とオムレットくんが言います。
「だから山の中のキャンプ場よりも、海に近い川沿いの方がキャンプはしやすいんだ」
オムレットくん、もはや慣れた仕草でたきぎをまとめはじめました。
何とひもまで用意しています。
昔話によくある、「たきぎを拾いに行きました」というのは、こんな感じだったのでしょうか。
たきぎを拾って帰った時の問題点は、じゃまになることです。
車のトランクがダンボールに入れたたきぎでいっぱいになっています。
「おだやかだし、お天気もいいし、やっちゃおう!」
さて子供たちが、みんな文句を言っています。
オムそばちゃんは午後にお友達と遊ぶ予定が入っていますし、くるみくんはすごく不満顔で
「家でゆっくりしたかった…」
なんて言います。
「ここしばらくやってなかったし、いつもゆっくりしてるでしょっ!」
文句を完全に無視して二人とも連れ出してしまいました。
今日はお肉は用意してません。
焚き火するだけです。
「お湯を沸かして、カップラーメンでも飲もう。午前中だけでさっと帰るんだ」
とオムレットくんが言って、各々、完全に食べきれるのが確実な小さめのカップを買いました。
ソーセージを買いました。
少しあたためられる程度のパンを買いました。
ベーコンを買いました。
お水を買いました。
(このあたりでやめておかないと、どんどん増えていきます…)
私は、出かける直前に、冷蔵庫に残っていたお芋をひっつかんでアルミに巻いて持って行きました。
オムレットくん、小さな焚き火台は私にもうくれていて、自分は石を積み上げてかまどを作っています。
あまりにも何度もやるので、だんだん、本当に慣れてきてしまいました。
そのとき、風が少し出てきました。
やはり冬の風は強いです。
焚き火台は吹きっさらしなので、飛ぶのが心配になりました。
ちょうど、誰か他の人が作っていたかまどの痕があります。
その石を組み替えて、風よけを作ってみました!
「うまくやったね」
とオムレットくんが言います。
でも、なんちゃってなのですぐに崩れてしまうかも…。
石の隙間から風が吹き込むのと、カヤやスカスカの木のおかげで、あっという間に火がつきます。
面白いように燃えて、すぐにお湯も沸きましたし、ソーセージも焼けました。
(お野菜が気になりますが…)
子どもたちも、案外に楽しんでいます。
何よりも、一番美味しかったのはお芋でした!
ねっとりとして甘味が強く、安いお芋とはとても思えないほどの美味しさです。
オムレットくんまで
「お芋は盲点だった…」
なんて言っていました。
そうだ、これが昔ながらの「焚き火で焼き芋!」です。
オムレットくん、この軽~い感じの焚き火遊びにいたく満足したらしく、
「うちはもうゆるキャンどころかだらキャンだから」
なんて言っていました。