おばあちゃんが認知症になった話
いやいや、あれこれ悩まない、考えない、考えない! 今から気にしていたら、身がもちません。なるべく、普通に過ごします。
触診で、母の胃のあたりにしこりのような、あたる部分があるとのこと…。
この頃、オムそばちゃんが鬼滅の刃の映画に行きたがって行きたがって仕方ありませんでした。
子供というのは親の支配から逃れることはできるのだろうか?
かかりつけのお医者さまに従って、漢方薬の六君子湯というのを使ってみるとのことでした。
点滴、もうそれしかないのかなあ。あの調べた終末医療についてのニュースが頭をよぎります。
食べてなんかやるものか!というその様子を見ていると、ムカつきのあまり気分が悪くなってきました。
母は、寝転んだままでじーっとこっちを見ています。起きる力もないほど弱ってるのだろうか。
おばあちゃん、食事拒否とは、もう死んじゃってもかわまないという風に考えているのだろうか…。
施設から電話がかかってきましたが、おばあちゃん、やはり拒食症気味のようです…。
母と「普通に」話し合える時間は、どんどん小さくなって、消えていきそうになってます。 出来る限り、顔を見せてあげたい。
自分の名前がわからなくなっているというのは本当に衝撃でした。
あんなに、コロナコロナで面会謝絶と入れなかったのに! ついに!施設の中に!!
もう、秋になってきたのでだいぶましになりましたが、夏は暑さが本当にひどいものでした!!
何ヶ月もコロナで会わないでいる間に、またあんな風に骨折をして、母も気力、体力ともに衰えていました。
この前の退院時から定期的に通院になったので、コロナの中でも母に会えるようになりました!
「コロナで!コロナで会えないんです!!!」かなりヒートアップしています。
「委任状をお持ちでなければ解約はできないですね」「認知症で名前も書けないのですが!」
ベルマークをナメてました。 これは相当にめんどくさいです。
日々のことに母のことがちゃんと組み込まれ、色々と悲しかったり落ち込んだりすることもあるけど受け入れられるようになってきました。
車椅子に乗って出てきた母と、お互いに手を伸ばして握り合いました。 「やっと会えたね!」
やっと退院です!立て続けに説明を受けました。 持ち帰る荷物が多いので、一旦荷物だけを引き取ります。
「えっ…??もう何度も来てますけど、はじめて聞いたんですが…??」と思わず聞き返してしまいました。
病院からは三日に一度ほど電話があり、病状の説明もありましたが、色々と差し入れ?補給?の指示があります。
母はすうっと連れて行かれてしまいました。やっぱり、デジタル面会とは全然ちがいます。
歯がないというのが、これほど人相を変えるとは…。
車椅子を押されて、母が入ってきました。マスクしてます。 あれっ?という顔をして、わたしをじっと見ます。
「今日はハンバーグがいい!」 とオムそばちゃんが言うので、ひき肉を買いました。
母の生死をわたしが決めなければならない(かもしれない)ということを、現実として考えると、相当にきついものがあります。
寝たきりと車椅子の生活の境はどこにあるのだろうか。